第60号:「ここのそじ」まで仕えましょう。
このお便りは、25519 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様。お食事前、お寛ぎのところ失礼致します。
執事の館・準備委員会の松原でございます。今日は冷えますが過ごしやすい天気でした。
鹿児島県や、和歌山県、高知県、静岡県、千葉県など、南端に半島のある地域では、
もうそろそろ梅の花がちらほら、咲き始める頃かと存じます。梅の開花前線を調べると、
1月下旬に九州地方からはじまり、北海道のつぼみが綻ぶのは5月の半ばになるそうですね。
したがって、日本中の梅が咲ききるよりも先に「名古屋の仮住まい」が開館して、
お嬢様、旦那様にすこしずつ、ご帰宅を頂くようになるということ…。
花咲くまで気長にお待ちくださる主に、改めて感謝申し上げます。
今日は執事の館・準備委員会の法人登記について、ご報告を致します。
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これまで執事の館・準備委員会は、母体の経営資源を共有するかたちで運営を進めて参りました。
各位のお力添えあって「名古屋の仮住まい」は2月中に着工のめどがたち、ご存知の通り、
「愛知県田原市のバラ」や「愛知県小牧市のバウムクーヘン」など多数の申し付けを賜っております。
日々、Twitter やお手紙を通じてお世話になっている執事の館・準備委員会の各メンバーは、
名古屋市内に活動拠点を置く企業から、それぞれ出向するように形成されております。
したがって準備委員会は、現在ひとりも社員がいないという組織形態です。
しかし今後「名古屋の仮住まい」の工事に取掛かり、人材を採用するにあたって、
これまでの個人事業よりも、法人格をもって運営するほうが都合の良い場面が出て参ります。
銀行とのお付き合い、企業さんとのお取引、雇用する従業員の安心感も見逃せないポイントですね。
詳細については割愛しますが、運営方針としては法人登記前も、登記後も変わらず、
お嬢様、旦那様にお寛ぎ頂けるお屋敷、ご満足頂ける給仕を目指して参ります。
お生まれになってからずっと、年老いてもお嬢様はお嬢様であり、旦那様は旦那様であります。
私たちはお仕えする主のため、思いつく限りの全ての給仕に、全力で取組む所存です。
申し遅れましたが、このたび執事の館・準備委員会は「株式会社九十」として、
法人登記をおこなうことを、謹んでご報告いたします。
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お嬢様、旦那様、いま、「えっ?」という顔をされませんでしたか?
実はその反応こそが、私どものねらいであります。
過去のお便りでも幾度となくお伝えしたとおり、執事の館・準備委員会はその名称から漂う、
プラス・マイナス、それぞれのイメージによって大きく前進をしたり、長く停滞をしてきました。
とくに行政(県庁・県警)や金融機関(銀行・保証協会)などからは、執事という名称を理由に、
真正面から向き合って頂けないこともございました。
前例のないことに懸念を示されるのは致し方ありません。仕方ないことと割り切ることにして、
実現の可能性を模索していくなか、「執事」を連想させる名前を外すことになりました。
これは執事の館・準備委員会の活動開始から、積極的に支援をくださっている
第三銀行(三重県松阪市)さんからのご助言でもあります。
「支援をしたい、融通をしたいけれども、名前で怪しまれないようにして欲しい。」
「それが準備委員会さんの本意ではないことは充分に理解しているが、
この先10年20年続くお屋敷の運営を考えて、すこし我慢をして欲しい。」
つまり、法人名に「執事」「館」「屋敷」などの言葉、あるいは連想させる言葉を使わず、
私たちの取組みを表現しなければいけません。たとえば英語やフランス語などの外国語を用いたり、
動物の名前や、神話の登場人物も参考になるでしょうが、それは私たちのやり方ではないでしょう。
私たちの活動にいわゆる「設定」や「演出」はございません。
その代わりに明確な「理念」があって、それを表す名前が「九十」だったのです。
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「九十(きゅうじゅう)」に至った理由は、下記の通りであります。
・私たちがお嬢様、旦那様に提供する「給仕(きゅうじ)」の語感に近い。
・名古屋市の市章「八」につづく「九」、繰り上がって「十」となる。成長と進化の象徴。
・「米(ごはん)」に添えると「粋(いき)」になる。
(ただし「粋」はほんらい「すい」と読むのが正しいそうです。)
・90%。腹八分目より、もうちょっと上の腹九分目の幸せを提供したい。
・漢字の重みと、シンプルな字体のバランス。デザインのモチーフにしやすい。
・九十歳を「ここのそじ」と呼ぶ。高齢者の雇用創出というコンセプトに通じる。
(卒の略字「卆」が九と十の組み合わせのようであることから、卒寿ともいうそうです。)
・「卆」は、身分の高い人が亡くなることを意味する。亡くなるまでお仕えするという理念。
・酔、砕、粋、枠、伜、忰…九と十(卆)がつく漢字に、お屋敷のイメージが重なる。
先ほども申し上げましたとおり、法人登記をおこなっても活動はこれまで通り、
本宅の建設、仮住まいの給仕のために尽力する所存であります。
また、申し付けなどにお使いいただく銀行口座については、
第三銀行さんの計らいで「シツジノヤカタ ジュンビイインカイ」として頂けるそうです。
ふだんの給仕の中では、「株式会社九十」という法人名が表に出ることはないかと存じますが、
このような意図で決まったお名前であるということを、知っておいて頂けますと幸いです。
今後とも、何卒よろしくお願い致します。
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さて、話は変わりまして「愛知県小牧市のバウムクーヘン」は、1月17日分の発送を完了。
早ければ今日にも郵便局員さんが玄関のチャイムを鳴らしますので、お受け取りをお願いします。
今回の発送分から紅茶のバリエーションを一新し、現在のバウムクーヘンに合わせた
オリジナル・ブレンドを同梱しておりますので、ぜひご賞味くださいませ。
前回のお便りでもご案内差し上げました通り、本日11時15分より
2月7日、14日、21日、28日発送分の申し付けを承りました。
すでにお嬢様、旦那様もお気付きかもしれませんが、今回の申し付けについては、
過去数回にわたる申し付けの機会を逃し、涙を飲まれたお嬢様、旦那様に手にして頂ければと、
Twitter やメールマガジンでの告知を控えるよう、心がけておりました。
申し付けの開始から5時間ほどで、合計1100の申し付けを承りましたことを報告します。
名古屋コーチンの卵、発酵バター、そして生クリームを使用した贅沢な天使の輪を、
まだ手にされていないお嬢様、旦那様にご賞味頂ければ幸いに存じます。
http://www.butlers-house.net/product?product_id=11
今後もし2個目、3個目の申し付けを頂ければ、小牧市の職人も喜ぶでしょう。
昨日も「バウムクーヘンを焼かせてくださって、ありがとうございます。」
「本年もよろしくお願いいたします。」と申しておりました。
真っ白な作業着よりも眩しい笑顔を、
お嬢様、旦那様にもご覧頂きたいと思った次第です。
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なお「名古屋の仮住まい」は、現在建築プラン、内装アレンジの検討を重ねております。
先週の水曜日には、建物の所有者様との打ち合わせを実施。
外装の塗装や、残存物の扱いを協議し、2月の半ばから始まる工事の下準備に勤しんでおります。
くわえて「お迎えの車」レクサスの LS460 は、内装のクリーニング、コーティングに続いて、
バンパーのキズ補修を施したあと、ガラスコーティングの工程に入っております。
https://twitter.com/butlers_house/status/424003765318860800
先日、準備委員会のメンバーで「名古屋の仮住まい」と名古屋駅の間を走ったところ、
身長の低いお嬢様ですと、乗り降りの際に爪先立ちになってしまうことが判明致しました。
大袈裟に申しますと、降車されるとき、小さく飛び降りるような動きとなってしまい、
非常に心許ない思いをさせてしまうということです。
つきましては、運転手のスイッチ操作ひとつで、お車の高さを5cmほど上下できるよう、
純正エア・サスペンションの機構を改良したいと考えております。
当然ながら、空を飛んだり、跳ねたりはしませんから、その点はご了承ください。
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最後に、従業員の採用についてお伝えします。
執事の館・準備委員会は先日のアンケートに回答を寄せられた応募者に対し、
この春の「第1期採用」にあたっての書類審査の結果をお伝えしております。
それぞれに素敵な個性があり、過去の経験が何らかのかたちで給仕に活かせるものと思われますから、
なおさら、審査は困難を極めております。先週から来週末にかけて数名との面談を行い、
早ければ来週末にも「第1期採用」の内定通知を出す見込みであります。
体力さえ続けば、90歳までお嬢様、旦那様にお仕えしましょう。
もちろん、わたくし松原も。
名古屋駅前のホテル、キャッスルプラザの「カフェプラザ」にて。
このメールは、執事の館・準備委員会よりお送り致しました。
メールアドレスやお名前の書き換え、退会手続きなどは、下記URLから承っております。
https://www.butlers-house.net/member_login
準備委員会のあゆみは、「過去のお便り(バックナンバー)」から、ご覧くださいませ。
http://www.butlers-house.net/blog/entries
執事の館へのご要望、お問い合わせは info@butlers-house.net までお寄せ下さい