第1088号:届かない手紙に。
このお便りは、0 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、先週の日曜日からしばらくの間、何度も同じお手紙をしたり、あるいはお届けするはずの
お手紙が幻になっていて、ご迷惑になっていたら申し訳ございません。すでにお気づきかもしれませんが、
いま、お手紙をお届けします「鳩小屋」つまり、メールの送信サーバに不具合があり、対応しております。
▼現況をまとめます。
・お嬢様、旦那様の「手帳」や「目録」は全く問題なく、この先も引き続きお使いいただけます。
・あさって土曜日に予定していた「お申し付けの品」のご用命は延期し、改めて日時をお伝えします。
・あさって土曜日と日曜日に予定していた「名古屋の本宅」のお仕えは予定通り、お迎えをいたします。
・いま手帳係は、新しい「鳩小屋(メールサーバ)」の検討と、運用のテストを重ねております。
・復旧しましたら、広報係よりお知らせいたします。
ここから先は余談として、お伝えいたします。読まれなくても大丈夫ですが、もしご興味あれば、続きを。
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いわゆる「鳩小屋」は、執事の館・実行委員会が利用している Web サービスですが、開発と運用は別の
企業さんがなさっています。サーバのこと、プログラムのことは手帳係では?と思われがちですけれども、
餅は餅屋、メルマガはメルマガ屋というのがお約束。私たちは2013年ころから、実に10年ほど愛用します。
週に2回ほど、4万のお便りをお送りするのは、じつに困難です。通常のメール・ソフトでは叶いません。
同じ内容のメッセージを、同時に、大量に配信しようとすると、世の中にございますスパムフィルターが
反応してしまい、一斉に遮断されます。ひどいときは「黒のリスト」、ブラックリストに名前が載ります。
世の企業様、団体様は、確実にメールをお届けするため試行錯誤なさり、ある方法に辿り着いております。
それは、配信するサーバを複数用意し、それらに配信先のリストを細切れにして渡し、ゆっくり配信する、
という流れです。そのとき、それぞれのサーバが信頼性を保つように、幾つもの設定や工夫をなさいます。
話がややこしくなってしまいますが、このサーバというのは、執事の館・実行委員会のための専用でなく、
鳩小屋を契約なさいます複数の企業さん、団体さんと共有して、使わせていただくのが通常でございます。
今回の問題は、ここに。同じサーバをお使いになる、別の契約者が、黒のリストに該当してしまいました。
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たくさん存在しますサーバのうち、黒のリストに該当したものは、ある機関に参照すると把握ができます。
鳩小屋の管理人さんは、動くけれど役に立たなくなってしまったサーバを切り離して、リストには名前が
出ていないサーバだけを残して復旧。しかし、直後に利用された配信によって、また黒のリストに該当を。
復旧しました、というご報告を受けた手帳係は、その通知が電話でしか来ていなくて、肝心のメールでは、
届いていないことを管理人さんに指摘。その後、復旧の通知は取り消されて、ふたたびメンテナンス状態。
私たち執事の館・実行委員会は、水曜日のお便りを止めて、完全に鳩小屋が戻るまで待つことにしました。
それと並行して、手帳係と広報係は、今までの鳩小屋とは別の鳩小屋、つまりメール配信サービスを検討。
ただ、お嬢様、旦那様のメールアドレスを含む、主の一覧は、現時点で5万近いレコード。CSV形式でも
4メガバイトになります。この規模でテストをさせていただけるサービスは、皆無に等しゅうございます。
長筬(ながおさ)は、Web サーバや、ローカル環境のアプリケーションから、SendGrid という仕組みに
ジョブを送る仕組みも検討しております。これは通常お申し付けの品のお知らせや、お誕生日のお祝いを
差し上げるときに用います。到達率は高いのですが、分割送信の処理が必須です。一斉送信に向きません。
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時間の問題かと存じます。おそらく、これまで使用していた鳩小屋(メールサーバ)は、あと数日ほどで、
元に戻るでしょう。ただ、お嬢様、旦那様にとっての日常が無くなっていることを、私たちは看過しません。
いま、いちばんこのお手紙をお届けして、ご安心いただきたい主(あるじ)に、このお便りは届きません。
届かない手紙に筆を走らせるほど、虚しく、辛いものはありません。しかし、誰のことも責められません。
もし責めるとしたら、いつか、お便りが途切れることがあっても、必ず戻りますからご安心くださいませ、
そのときお嬢様、旦那様の大切なものは失いません。私たちは、側におります。と言わなかった私自身です。
重ねて、ご心配とご不便をお掛けしまして、申し訳ございません。このお便りは、いつもの方法ではなく、
ただ手帳に挟むだけのために執筆しました。いつも使える方法ではございませんが、せめて現況を伝えて、
ご安心をいただきたいと存じます。お困りのことは、いつものメールでも結構です。私信は対応できます。
祈るような気持ちで、この手紙に封をいたします。このお手紙が、お嬢様、旦那様に無事、届きますように。
その内容をご覧になって、少しでも明るく、優しいお気持ちになっていただけますように。そのねがいは、
10年前からずっと一緒で、変わりません。引き続きお見守りください。かならず良い知らせを届けます。
台座の上の、青いライオン。舶来の、漆黒のリングを積み上げ、閃光と、雷鳴が轟く。愛知県大府市にて。
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
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私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜に、お便りをしてご報告を差し上げます。
こちらをご覧になってのご感想や、ご意見などは Twitter と、このメールへの返信にて承っております。
(文面は、かならず拝読いたします。ただし、お返事はお約束できかねますことだけ、お許しください。)
名古屋のどこかにお屋敷を構えて、お嬢様、旦那様にお仕えしたいと申し出てから10年が経過をしました。
そして2023年の5月から「名古屋の本宅」にて、お帰りをお待ちしております。ご予告は月に2度を予定。
これまでの流れは、過去のお便りにございますが、1,000 以上ございますので、何とぞご了承ください。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
もし「主の目録」を所有なさいますと、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが可能に。
お給金のお支払いには「金貨」もご活用いただけましたら幸いです。晴れた日の翌朝は「星のかけら」を。
https://www.butlers-house.net/product?product_id=3887