第70号:時に醸される、恵み。
このお便りは、25453 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、執事の館・準備委員会の広報係、松原でございます。
先週は春が訪れたような温かい陽気でございましたが、週末になってまた寒さが戻りましたね…。
昨日「名古屋の仮住まい」の従業員とともにお邪魔した豊橋市でも、ときおり雪が舞っておりました。
いまお住まいの、そちらは如何でしょうか?朝晩の寒さは、まだ和らぎませんか。
今日もまた、お話が長くなります。温かい部屋で紅茶でもお召しになりながら、お付き合いください。
つい先ほど、名古屋市中区に建設工事中の「名古屋の仮住まい」に差し入れをして参りました。
バウムクーヘンの切れ端でも…と思ったのですが、現場仕事を生業にとする知り合いに伺うと、
「缶コーヒーとおせんべい」が嬉しい、と仰っておりましたので、そのように致しました。
作業の邪魔にならないように見学した様子では、建物内の床上げはほぼ完了し、
その床の表面にクッション材を敷き詰めて、同時に水道やガスの配管を進めているようでした。
またこの辺りについては、建築係の橘(たちばな)の報告を待つことにしましょう。
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さて、先週の手紙でご案内をした「愛知県田原市のキャベツ」は、開始から一晩で申し付けを満了。
きのう、愛知県豊橋市の流通拠点から全てのお品を、無事に発送できたことを報告いたします。
先述の通り、「名古屋の仮住まい」でお嬢様、旦那様に給仕する、ほぼ全ての従業員が梱包作業に携わり、
キャベツ生産者さんや、愛知県の農業に関わる方々の立場について理解を深めることができました。
過去の申し付けの品をご存知ならば、もう当然のことのように思われるかもしれませんけれども…
今回「愛知県田原市のキャベツ」には、2つのお品を添えてお届けしております。
ひとつは、有限会社節辰商会の「かつおぶし」。こちらは名古屋市で長年にわたって鰹節、鰹出汁を
扱う商社さんの自信作であります。小売店で広く流通する鰹節よりも、味わいに深みがあって、
根強いファンがいらっしゃるということです。私も試食しましたが、ボトムからトップまでの
「味の幅」広く感じられて、これは万能な薬味になるであろうと思いました。
そしてもうひとつは、合資会社八丁味噌の「赤出し」を入れております。東海地方の主でしたら、
岡崎の「カクキュー」の八丁味噌、と申したほうが通りが良いかもしれませんね。
見た目は黒っぽい印象でありますが、味わいは優しく塩分も控えめ。健康志向の味噌と言えましょう。
このお味噌を、千切ったキャベツにちょっとだけ付けて食べると、ほんとうに美味しいんですよね…。
既にお受け取りになり、お召し上がりになったお嬢様、旦那様から Twitter を通じて、
ご感想が寄せられております。梱包から発送までの経緯もあわせてご覧くださいませ。
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ところで執事の館・準備委員会の Twitter アカウントや、公式メールアドレスには、ときおり
「仮住まいや本宅を作ってから、通販に取組むべきではないか。」
「飲食店をしたいのか、通販をしたいのか、よく分からない。」
などのご指摘、お叱りが寄せられます。仰ることはご尤もであります。
私たちは「名古屋の仮住まい(執事の館)」を準備するための委員会なのですから。
ここで改めて、私たちが「お申し付けの品」に注力をする背景についてお話をしましょう。
あっ…お嬢様、旦那様、お疲れでしたら、明日に改めましょうか?
続けても宜しいですか?
失礼しました。
敢えて現実的な表現をしますと「お申し付けの品」、すなわち執事の館・準備委員会の通販業務は、
事業の具体的な実績や、社会的信用を積み重ねる目的であったことは、過去にもお伝えした通りです。
「執事」という2文字のために、風営法に抵触する恐れがあるという指摘を、お役所で、銀行で、
たびたび頂いて来たことはお嬢様、旦那様もご存知のことでしょう。
過去の経緯は、少し長くなりますが「過去のお便り(バックナンバー)」にございます。
http://www.butlers-house.net/blog/entries
実はこれ以外にも、「お申し付けの品(通販業務)」の取組みに重要な意味があります。
先に結論から申しますと「マーケティングリサーチ」、日本では「市場調査」と呼ばれるもの。
つまり執事の館・準備委員会は、今後どの分野に投資をするべきかという指標を、
「お申し付けの品(通販業務)」から見出しているということです。
現在進行中、試作中のものを含めて、取組んできた「お申し付けの品」を大別すると、
以下の5つに分類できると考えております。
・お花(愛知県田原市のバラ/愛知県田原市のアンスリウム)…演出的な要素
・お菓子(愛知県小牧市のバウムクーヘン)…甘いもの
・お肉(愛知県碧南市のソーセージ/愛知県名古屋市の鶏チャーシュー)…メインディッシュ
・お野菜(愛知県田原市のキャベツ)…サラダや果物など
・飲料(愛知県尾張旭市の紅茶/ニュージーランドの炭酸水)…お口を潤すもの
Twitter でご案内をしたときの賛否両論、実際に申し付けを承ったときの反響、
そのほか実際にお届けしたあとの感想や、お褒めの言葉、お叱りの言葉などを総合しますと、
この4要素のバランスはこのようになるでしょう。
お菓子 > 【超えられない壁】 > 飲料 > お花=お野菜 お肉?
もともと「主の手帳」に登録された方の多くが Twitter を経由しているということを差し引いても、
様々な地域、様々な世代によって構成される、私たちの「主の傾向」を知ることは重要であります。
勿論、私たちのご提案が契機となって、お野菜に興味を持たれたり、お花を飾られるようになったり、
そのような変化が期待できることも想定をしております。
そういえば、夏にお届けした「愛知県田原市のアンスリウム」は元気にしておりますか。
長い時間を掛けて、ほぼ毎週お便りを差し上げ、申し付けの品を承る過程で分かったのは、
花より団…ではなく、“美味しいお菓子”と“美味しい紅茶”に対する興味と関心であります。
これを受けて、執事の館・準備委員会は名古屋市某所にテストッチンを構え、
調達係の守山(もりやま)と、厨房係の錦(にしき)による試作に投資をしております。
もちろん開館後も同様の考えをもって、常に新しいメニューの開発を、よりよい素材の手配に努め、
お嬢様、旦那様にご納得頂ける給仕を志す次第であります。
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さて、先ほどの序列のなかで浮いておりました「お肉」、つまり「愛知県碧南市のソーセージ」は、
4品をパッケージに収めた過去最大のボリューム、かつ高額なお給金の申し付けとなります。
もともと「申し付けの品」の試作を依頼する経緯として、かならず職人にお伝えしておりますのが、
「作ろうと思えば作れる最高の品/ただし、なかなか市場に受け入れられないもの」という条件です。
バウムクーヘンも原価を考慮せず、試作を重ねた結果、現在の好評が得られているものであります。
(普通なら、1個2700円のバウムクーヘンなど支持されないと判断するのが自然です…。)
今回お作りしました「愛知県碧南市のソーセージ」は、下記の4点で構成されております。
・愛知県安城市の和牛ハム(薄切り/120g)
・愛知県安城市の和牛ビアシンケン(薄切り/120g)
・愛知県碧南市のポルチーニ茸ソーセージ(4本/150g)
・愛知県碧南市の塩スモーク生ソーセージ(5本/150g)
(それぞれ、賞味期限は製造から12日間と伺っております。)
いずれも碧南のソーセージ職人が現時点で思いつく最良のレシピでありまして、試食した誰もが驚き、
そして揃って「個人的に購入したい」と申し出るほどの品質。特に「和牛ハム」は未知の感動です。
しかしこれらは、あくまでもお嬢様、旦那様のために準備をしたもの。
通常なら豚さんのお肉を用いますが、2品は愛知県安城市の牛さんを用いたことで原価は10倍に。
そのため予価として掲示しておりました7,500円を大きく上回り、【9,800円】となってしまいました。
まことに、申し訳ありません…。
誰もが誠実に、出来る限りの努力をした結果とはいえ、高額になった責任は当方にございます。
また愛知県碧南市の職人たちも反省をして、できるだけ手が届くように配慮したいと申しております。
これを受けて、3月発送分の申し付けは僅かではございますが、価格を調整してお請けする所存です。
申し付けはあさって【3月10日(月曜日)午後9時10分】より承ります。
下記の3日程、合計300箱を予定しておりますので、ご検討のほど何卒よろしくお願い致します。
・3月16日(日曜日)発送分 100箱
・3月23日(日曜日)発送分 100箱
・3月30日(日曜日)発送分 100箱
なお「愛知県小牧市のバウムクーヘン」と同様、お中元、お歳暮など工房の繁忙期は、
「愛知県碧南市のソーセージ」の製造を見合わせる可能性があること、予めご了承くださいませ。
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さて、先週の月曜日から「名古屋の仮住まい」の従業員が一同に会し、研修に取掛かっております。
冒頭は準備委員会の代表と、わたくし松原による「名古屋の仮住まい」の成り立ちと、
Twitter やメールマガジンから振り返る、準備委員会のあゆみ…。
しかし多くの従業員は事前にテキストを読み込んでおりまして、私の出番はそうございませんでした。
1年半ほど、こつこつとお届け続けて参りました呟きやお手紙が、お屋敷の給仕に反映されるのは、
少々気恥ずかしい気もしますけれども、お役に立てているようなら何よりでございます。
まず基本的な理念、ポリシーの浸透に取組んだあとは、愛知県小牧市のバウムクーヘン工房や、
愛知県田原市のキャベツの生育地に足を運び、お嬢様、旦那様にお届けするお品について、
理解を深めるなど、様々な体験を重ねております。
あす日曜日には、テストキッチンにおいてお菓子の試食会が行なわれ、もちろん私、松原も参加。
週明けてからは基本的な言葉遣いの見直しや、給仕フローおよび質疑の再確認をするほか、
「主の手帳」に貼付する写真の撮影、タキシードなど制服のための採寸を行ないます。
いずれも出来る限り、執事の館・準備委員会の Twitter アカウントにて報告を致しますので、
ご興味ありましたらフォローを頂けますと幸いに存じます。
https://twitter.com/butlers_house
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実は既に「愛知県碧南市のソーセージ」は、来週3月16日発送分の仕込みを完了しております。
お肉の下ごしらえをして、薬液に漬け込んだり、スモークを施して風味を染み込ませたり…、
これらはいずれも「時に醸される恵み」といえましょう。
私たち執事の館・準備委員会の活動も同様。もうすぐ食べごろかと存じます。
愛知県額田郡幸田町の、小さな喫茶店より。
このメールは、執事の館・準備委員会よりお送り致しました。
準備委員会のあゆみは「過去のお便り(バックナンバー)」から、ご覧くださいませ。
http://www.butlers-house.net/blog/entries
メールアドレスやお名前の書き換え、退会手続きなどは、下記URLから承ります。
https://www.butlers-house.net/member_login
執事の館へのご要望、お問い合わせは info@butlers-house.net までお寄せ下さい。