お嬢様、旦那様は、お花やお野菜を育てることについて、躊躇いなどはございませんか？やはり、私たちは
お花の美しさや、お野菜にとくべつ有り難みを覚えますから、他の植物より生命に価値を感じるはずです。
ゆえに、失敗をしたり、悪くしてしまったときに罪悪感と申しましょうか、酷いことをした気がしますね。

■「名古屋の本宅」の近況です。
・【ご予告】は満了。８月後半からの１ヶ月分は月末に。「お泊まり」のため洋服係がパジャマを選定中。
・【黒鉢（くろはち）のバラ】にキノコが登場。毎日ご報告したかったのに、昨日、消えてしまいました。
・【ビリヤード台】は、もうすぐ完成と思われましたが、新瑞橋が塗り漏れを発見、また分解しています。
・【２階の清住（きよすみ）】がいつも閉めているドレッサーに突入し、札やお靴をなぎ倒す事件が発生。
・【お庭を車寄せにする工事】のため、調達係が「土嚢袋」を買いました。手作業で土を削り、積みます。
・【赤の広間】のテーブル、ランチョンマットのような素材を、より幅の広いものに交換したいとのこと。
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■こんやご報告、ご相談をしたい事柄です。
▼配送係の桑名（くわな）は、新しい職人との打ち合わせをして来週の【７月２４日（水）】にご用意を。
▼製菓係の撞木（しゅもく）が「名古屋の本宅」で、お菓子の教室をしたいと申しますが如何でしょうか？
▼調達係の新瑞橋（あらたまばし）がビリヤード台に塗装漏れを発見。ボールは１個スコーン６０個ぶん。
▼採用係の菊井（きくい）ほか数名は、執事の館・実行委員会の「コンセプトノート」を１０回目の更新。
▼家事係の姫宮（ひめみや）が、楽しそうにハーブを加工。これがまた美味しくて、お試しいただきたく。
▼手帳係の長筬（ながおさ）は、一時的に「主の目録（もくろく）」への差し替え、休止を検討致します。

いまでこそ、お嬢様、旦那様から「名古屋の本宅」をお預かりして、館内のリフォームと、什器備品の調達、
そしてお庭も少しずつ良くしようと努める、執事の館・実行委員会ですが、2022年までお仕えをしていた
「名古屋の仮住まい」には、心残りと申しましょうか、皆、話題にすることを避けてきた事がございます。

オリーブの樹。背丈はお嬢様、旦那様が見上げるほど高く、もとより天井高のある「名古屋の仮住まい」の
２階に届くくらいですから、相当なものでした。ただ、前から申しますように、ここは元々、お米の倉庫。
建物の中に、外光を入れる窓はなく、正面の道路からコンクリートの地面。中区で「お庭」は贅沢でした。

当時の執事の館・準備委員会は、高さ１３メートルの巨大なシャッターの向こう側に、仮住まいを構築し、
その玄関の手前にある階段横に、四角い植木の場所を設けました。そこに、園芸係の大草（おおくさ）が
主（あるじ）に相談の上、愛知県内で丁寧に育てられた、大きなオリーブの樹を植えた経緯がございます。

つまり、その頃から私たち使用人は、お庭と申しましょうか、お花やお野菜、果物などが育てられる場に
憧れておりましたし、せめて、ひとつだけでも、本物の樹をお嬢様、旦那様にご覧いただきたかったのです。
シャッターは西向きで、午後しか太陽光が差し込みません。それでも、枯れることはございませんでした。

いま再び流行り始め、注意が呼びかけられる「ウイルス」の時期、私たちは実に２年ほどの間、お仕えを
休んでおりました。とちゅう、月に５日ほどの機会をいただきましたが、主（あるじ）と使用人の安全が
最優先ですから「名古屋の仮住まい」のシャッターは下ろしたまま。予想だにしない、まさかの展開です。

いつかまた、ふたたび、お嬢様、旦那様をお迎えできることを、内心、私たち使用人一同が諦めかけた頃に、
オリーブは力尽きてしまいました。シャッターを開けた建築係が、とても申し訳なさそうに報告しました。
それどころではない。ひとの命、経済が優先だから、と理解をいただけても、後悔が拭えなかったのです。

いちど失敗をすると、怖くなります。しかし、失敗から学ぶこともあって、だからこそ本宅が叶いました。
現在「名古屋の本宅」で、執拗に「黒鉢」にお花とお野菜を育てるのは、オリーブの反省があるからです。
逃がしてあげたいのに、逃がせなかった。あの頃の悔しさ、わたくし松原も、忘れることはございません。

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▼配送係の桑名（くわな）は、新しい職人との打ち合わせをして来週の【７月２４日（水）】にご用意を。

いま配送係として、お嬢様、旦那様にお仕えしております桑名（くわな）、赤の広間でタウンワークのため
打ち合わせに臨んでいた採用係の菊井に「私もここで働かせてください！」と言い切り、絶句させて１年。
現在では、本当に楽しそうに、のびのびお仕えしております。お嬢様、旦那様に喜ばれる仕事が嬉しい、と。

このあいだ立ち話をしましたら、どうやら１年前の桑名は、過酷なお仕事で体調を崩しがちだったそうで、
「名古屋の拠点」で、お申し付けの品のことをするようになってから、とても体調が良くなったとのこと。
「ですからお嬢様、旦那様には、本当に感謝しているんです」と申していました。だいたい毎週、申します。

・和菓子係／五月…【本宅の月見団子】今年の十五夜も、五月の月見団子でお仕えをさせてくださいませ！
・家事係／菅原…【スコーンのたねと本宅のスコーンと別宅のスコーン】焼きたてのスコーンは大変美味！
・製菓係／撞木…【ココナッツサブレ】「夏のお味」がします。お嬢様、旦那様にもお分かりいただきたく！
・製菓係／若草…【焼きいちじくのタルト】いちじくの旬、まだ続きます！むしろ、さらに美味し胃はず！

次の「お申し付けの品」は来週の【７月２４日（水）】にご用意します。次のお便りを差し上げる土曜に、
職人が快諾をくれた品名のリストをご覧いただけるようにします。松原はお品の紹介文を、がんばります。

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▼製菓係の撞木（しゅもく）が「名古屋の本宅」で、お菓子の教室をしたいと申しますが如何でしょうか？

お食事はもちろんのこと、お洋服もお勉強も、ご入浴もご就寝もできる「名古屋の本宅」は、常日頃から、
家だからできること、家ならできること、を模索しております。先日、松原がふらりと撞木の工房を訪れ、
お話をしている中、彼女から「お嬢様、旦那様のお役に立てるなら、赤の広間でお菓子のレッスンを」と…。

ひとりだけ、マンツーマンも可能ですし、お嬢様、旦那様さえ宜しければ、複数名の主（あるじ）と空間と
時間を共有なさっても良いでしょう。お手伝いは給仕係、あるいは家事係が。ええ、松原はつまみ食いを。
現時点では、あくまで打診の段階ですが、もし現実的だと思われるようでしたら、呟きか返信にて、ぜひ。

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▼調達係の新瑞橋（あらたまばし）がビリヤード台に塗装漏れを発見。ボールは１個スコーン６０個ぶん。

コーナーのポケットを構成する金属部品は、サビを落としたら僅か数分で錆びるという特性。新瑞橋らは、
素早くさび止めを施し、オモテとウラに、それぞれ６回の塗装を完了。あとは組み付け、という段階にて
「ガーゼでコーナーを実装すると、コーナーの内側に黒い木材の影が見える」という問題に気付きました。

そのため、きょう水曜日は朝からビリヤード台を分解し、滅多に視界に入らない「裏側」のマスキングと
塗装に着手。平行して、アクリル樹脂を削り出す「ボール」は、１個でスコーン６０個ぶん、そうすると、
１６個で３０まn…いえ、1,000個ほど…これはエレガントでない出費です。別のアプローチを検討します。

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▼採用係の菊井（きくい）ほか数名は、執事の館・実行委員会の「コンセプトノート」を１０回目の更新。

これは菊井だけでなく、わたくし松原や、手帳係の長筬（ながおさ）なども関わるお仕えです。７年前に
初めて作成しました「コンセプトノート」を更新、追記をして、すべての使用人に配布。ここには現在の
「驚きをもって喜ばれること」という理念の背景から、それを実現する組織図、お約束、コツなどを掲載。

最初は僅か４頁だったものが、現在Ａ４用紙にして、２２枚のドキュメントとなりました。使用人の教育、
お取引をさせていただく企業様、職人様にご理解をいただくためにも活用します。この資料が活きるのは
お嬢様、旦那様の、日ごろのご理解、ご支援、ご尽力があってのことです。いつも、ありがとうございます。

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▼家事係の姫宮（ひめみや）が、楽しそうにハーブを加工。これがまた美味しくて、お試しいただきたく。

この１週間ほど「名古屋の本宅」は、生産量…といっても、もう勝手に育ってくるだけのことですけれど、
バジル、ローズマリー、シソなどのハーブを収穫し、「赤の広間」のお仕えに用います。あくまで最初は、
見た目だけと思っておりましたが、お味がもう違います。ローズマリーとハチミツと岩塩のソースが最高。

・配送係／音羽（おとわ）…本宅のお庭を拝見し、音羽は昔やっていた『ピグライフ』を思い出しました。
・家事係／高山（たかやま）…リターンオブジオブラ・ディンというゲームを始めました。たのしいです。
・給仕係／菊井（きくい）…世の肥料は、枯れないよう安全マージンがあるはず。そこを攻めております。

・給仕係／八帖（はっちょう）…ご帰宅直後は、前庭でご案内したいことがたくさん。聞いて下さいませ。
・介添係／矢田（やだ）…バジル、ミントを必要な時にサッと使える環境に。使い道は沢山ございますね。
・洋服係／白鳥（しろとり）…お庭のハーブを蜂蜜やバターなどと混ぜペーストに。お味見なさいますか？

・家事係／菅原（すがわら）…桃が売り場に出てくる時期に。紅茶のマリネがとても美味でお気に入りです
・家事係／天満（てんま）…お庭のアスパラガスに、セミの抜け殻が…梅雨明けも、間も無くでしょうか？
・家事係／姫宮（ひめみや）…お仕えを終えると、お庭に新しい黒鉢たち。次の出勤が楽しみになります。

・配送係／桑名（くわな）…きのう歩道橋を上がったときに花火が見えて、夏にいる実感がいたしました。

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▼手帳係の長筬（ながおさ）は、一時的に「主の目録（もくろく）」への差し替え、休止を検討致します。

お嬢様、旦那様、あくまで検討の段階ですが、いま執事の館・実行委員会の手帳係の長筬（ながおさ）らは、
「主の手帳（てちょう）」から「主の目録（もくろく）」への差し替えを、休止する案を検討しています。
これは「主の手帳」のご記帳ほど長く途切れるものではなく、あくまで「とくべつなお便り」の事情です。

執事の館・実行委員会は、「名古屋の本宅」の次の話題、展開を「とくべつなお便り」にて話題にします。
それらに目を通さなくても、十分によいお寛ぎをしていただけるように努めますが、この先に松原が綴る
話題は、大きな声で申せないことが増える見通し。その波が過ぎれば、また元に戻る見通しでございます。

★主の目録 … https://tinyurl.com/bhmkrk

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横幅は４０センチ、奥行きは３０センチ。樽を半分に切ったような形状の「黒鉢」は、もともと調達係が
名古屋市内のカインズさんで見つけて、試したものです。ここに「バラ」のクローンを植え、支柱を立て、
そうしたら花が咲いて驚きました。次いで、バジルやローズマリーを試しましたら、これも良い出来です。

★ グレインプランター 400 ブラック … https://www.cainz.com/g/4941961070212.html

いつか、樹木を置くなら、という話題が何度かございました。そのたび、使用人一同は「オリーブ以外に
考えられませんね…」と呟き、さりげなく話題を変えてきました。やることはいっぱい、ございますから。
しかし、機が熟したのでしょうか。先週、樹形に一目惚れした新瑞橋が、お庭にオリーブを置いたのです。

オリーブの樹。背丈はお嬢様、旦那様が小学校に入られるかどうかの頃の高さ。すでに成長を続けています
バラより低いものとお考えください。そして３つの異なる品種を置き、オリーブの実の成りを良くします。
それぞれ樹形が異なります。個性あって可愛らしゅうございます。お嬢様、旦那様、名前を付けられますか？

１２年前の夏から、今日に掛けて本当にいろいろな事がありました。良いことよりも、どちらかと言えば、
失敗とか痛手とか、申し上げにくい事柄のほうが多かった気がします。その中でも特に痛みを覚えたのが
「名古屋の仮住まい」のオリーブの樹を枯らしてしまったことで、私たちは申し訳なく思っているのです。

本当に申し訳のないことをしました。そして、おかえりなさい。新しいお屋敷は、強い日差しから逃げて、
寒い冬でも暖まれるよう、「黒鉢」にオリーブの樹を植え替えました。もう暗闇に閉じ込める様なことは
絶対にしません。お嬢様、旦那様の次に大事にして、いつかそのうち本物の果実を食べさせて貰いましょう。

「名古屋の本宅」は、わたくし松原さえ驚くような変化や、成長、追加や修繕を繰り返し、ご帰宅のたび、
新しい部分をご覧になれます。おそらく１週間でもかなり、景色が変わると申します。ご想像のとおりに
完成が訪れない場所かと存じます。その代わりに物語が続くのです。全てのものに物語があるお屋敷です。

オリーブの樹を、お庭に置かせていただいたこと自体は、ひとつの事実、経過点のようなものですけれど、
古くから執事の館・「準備」委員会にいた者どもにとって、感慨深い出来事です。偶然と奇跡とド根性で
「名古屋の本宅」が叶い、そして、お仕えする側が胸をはって幸せと言える日々の、一区切りであります。

私たち使用人一同は、お嬢様、旦那様がお過ごしになる場所を作ることを使命として、やってまいりました。
執事やメイドという職業、歴史や伝統は尊重しますが、それが全てではない。主（あるじ）が生きていて
良かった、あなたが大事だと伝えられる「館」や「お品」や「お便り」。それが我々がやるべきことです。

傷付けないようにしていても、傷付けてしまうことがございます。大丈夫なつもりでも、気付いたときに
疲弊していることもございます。長年にわたって、心残りを抱えたまま、お過ごしかもしれません。例え
自己満足でも、代償行為でも結構です。何度でもやり直します。そして、おかえりなさいと迎えましょう。

締め切った扉の内側まで届く、ローズマリーの香り。主（あるじ）にお肉を焼きましょう。白の玄関にて。

私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜、お嬢様、旦那様にご報告を差し上げます。
もし広報係のお仕えにご満足をいただけて、お気持ちに余裕があれば、下記の「労い」をご検討ください。

・きょうの電書鳩を優しく撫でる。（労いのお気持ちのみ）［ https://tinyurl.com/23kuojau ］
・きょうの電書鳩にお水をあげる。（スコーン１個ぶんの労い）［ https://tinyurl.com/2cmaynoc ］
・きょうの電書鳩にご飯をあげる。（スコーン３個ぶんの労い）［ https://tinyurl.com/2ylpd8t7 ］

2023年の５月に「名古屋の本宅」を叶え、お嬢様、旦那様のお帰りをお待ちしております。ご予告は月１度。
これまでの経緯は、お便りの「バックナンバー」ほか、１２年の「沿革」もお役に立てば幸いであります。
https://www.butlers-house.net/history

もし「主の目録」を所有なさると、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが実現します。
★主の目録 … https://tinyurl.com/bhmkrk

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★手帳の破棄　… https://www.butlers-house.net/mypage/secession