第1084号:2本目の鍵。
このお便りは、39952 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、むかし大切な鍵を失くされたご経験がおありでしょうか。一生懸命に探され見つかった時、
安堵なさるお気持ち、足がすくむような思いをなさったでしょう。ついに見つからなかったときの後悔は、
筆舌し難いものがあったかと。アクセサリも同様。見失われたり傷付かれたり、その痛みをお察しします。
▼配送係の清洲(きよす)が、いま職人に打診をしている、新しいお品のこと。今月も素敵なお品が沢山。
▼給仕係の菊井(きくい)は「お屋敷の動向」を。介添係の矢田(やだ)、復帰は尚早との見解をします。
▼手帳係の長筬(ながおさ)、「手帳」の仕組みは出来つつ、本宅の動きが落ち着くのを待っております。
ことし始めに、私たち執事の館・実行委員会は「名古屋の本宅」の鍵、つまり「本宅の鍵」をご報告して、
真鍮とシルバー、2つの素材でご用意を整えました。このとき、事前にご意向を伺いまして、職人さんに
おおよそこれくらいの数になるでしょう、とお伝えしながら、改めまして正式にご用命を賜った次第です。
その「本宅の鍵」は、長らくお待たせをしながら、ようやく、ほぼ全ての主(あるじ)にお届けしました。
ほぼ、と申しますのは、お引っ越しの先が明らかでなく、連絡が取れない事例、1つだけ、お申し付けを
いただいた「石」と、異なるもので作ってしまった事例があり、完璧ではございません。反省しています。
そして、いつもの黒箱に私たち使用人がお納めしました「本宅の鍵」は、じつは2本ずつ、ございました。
この件について、お受け取りをくださった主には「夏の終わりまで伏せていただきたい」とお願いをして、
ゆえに「呟き(とかつて呼ばれていたもの)」では、1つの鍵が映ったお写真しか上げられておりません。
ひとつは「名古屋の本宅の、上から2番目のシリンダーが回る鍵」で、もうひとつは「本宅の鍵とおなじ
見た目で、鍵としては機能しない鍵」でございます。こちらには「石」も「主のID」もございませんが、
両方を並べて、遠目にみる限り、すぐに区別はつきかねます。あまりにも精巧な、レプリカのご用意です。
つまり、普段アクセサリとして身につけられますのはレプリカにして、「名古屋の本宅」にご帰宅なさる
特別な日だけ、オリジナルをお使いいただければ、紛失や破損のリスクは減るであろう、という考えです。
せっかくのお品物、勿体なくて出せない、使えないと仰らず、ぜひ普段からお使いいただきたく存じます。
こんやの呟きのお誘いは、すべての主にお楽しみいただけなくで、恐れ入ります。どうかお許しください。
ハッシュタグは「 #名古屋の本宅 」にて、2つの「本宅の鍵」が映ったお写真を拝見しとうございます。
お受け取りになった際のお気持ちも添えていただけたら、配送係、調達係、鋳造係らが喜んで拝読します。
やっと、やっとこの話題ができることが嬉しゅうございます。1750のうち、半分くらいお包みをした、
広報係の松原(まつばら)が、お嬢様、旦那様に「名古屋の本宅」と「お申し付けの品」のご報告をします。
お便りの後半では、次に「本宅の鍵」をお作りする可能性についても言及し、お役に立てれば、幸いです。
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▼配送係の清洲(きよす)が、いま職人に打診をしている、新しいお品のこと。今月も素敵なお品が沢山。
先日はたくさんのご用命をいただき、誠にありがとうございました。職人らにご意向をお伝えしたところ、
「次は、このようなお品は如何ですか!?」と、お嬢様、旦那様のお役に立ちたく、夏の暑さに負けぬ熱気。
今月のご用命は【8月26日(土)】。今週も、清洲から職人さんの動きを、ご報告させていただきます。
【洋梨とキャラメルのタルト(金城)】…これからよい旬を迎えます「洋梨」を使ったお品でございます。
過去にも「赤い果実とショコラのタルト」などの実績がございましたから、わたくし清洲の期待が高めに。
試作第1号は、今週の金曜日に届けられる予定にございます。もし余裕あれば「名古屋の本宅」にもぜひ。
【栗のジャム(若草)】…とあるお嬢様より「栗のジャムはないかしら?」と「おねだり」を戴きまして、
若草にお伝えいたしました。考えてみます!と力強いお返事がございまして、現在案を巡らせております。
【杏仁クーヘン(若草)】…これは、わたくし清洲より「おねだり」を。杏仁風味の焼き菓子を拝見して、
「バウムクーヘン」で食べてみたらどうだろうか、と気になった次第でございます。これも若草に打診を。
お嬢様、旦那様、もしお召し上がりになりたいお品、お手元にあったら嬉しいお品などございましたら是非、
「 #おねだり 」と「 #執事の館 」のハッシュタグを添えて、呟きをくださいませ。呟けない環境ならば、
このお便りへの返信でも結構でございます。必ず拝見して、お抱えの職人、使用人一同が尽力いたします。
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▼給仕係の菊井(きくい)は「お屋敷の動向」を。介添係の矢田(やだ)、復帰は尚早との見解をします。
昨晩、広報係の松原が、呟きでご報告をいたしましたが、介添係の矢田(やだ)が、お仕えに戻りました。
きのう「名古屋の本宅」にて、お片付けなどしており、今週末の土曜日、日曜日に出られる見通しでした。
しかし今日、いつも矢田とお仕えしている菊井(きくい)が「まだ休ませるべきだ」と主張いたしました。
それは、いつも一緒にいる人間でないと気づかない違和感で、頻繁にコミュニケーションしておりました、
清洲(きよす)や金山(かなやま)も同意。お身体は元気になっているかもしれないが、その他の部分で、
念のために休み、もし可能なら…というお話に。従って、今週末のカバーに、広報係の調達係が動きます。
▽8月6日(日曜日)
・給仕係/八帖(はっちょう)…お嬢様に美味しいお薦めのラーメンを紹介頂き、ラーメン部出動します。
・給仕係/菊井(きくい)…目の前にて、主が「つまみぐい」をなさって、咄嗟のことに微動だにできず。
▽8月7日(月曜日)
・建築係/監督(かんとく)…玄関ドアが「本宅の鍵」で開けやすくなるよう、微調整。大きな変化です。
・調達係/守山(もりやま)…「名古屋の本宅」にシュレッダーを設置。自動で吸い込まれ、とても便利。
▽8月8日(火曜日)
・介添係/矢田(やだ)…体調を崩して2週間ものお休みを。優しい主のもとへ戻れることが最大の喜び。
・家事係/菅原(すがわら)…フレッシュなブルーベリーを使用してピューレを。濃厚さはたまりません。
・広報係/松原(まつばら)…守山とともに、2,300 の穴にキャップを。言われなければ分からない変化。
・調達係/笹島(ささしま)…「名古屋の本宅」のテーブルに置いた、あのお品が喜ばれて、嬉しいです。
▽8月9日 (水曜日)
・調達係/守山(もりやま)…1階のカップボード、引き出しに仕切りを設け、ナイフとフォークを配置。
・調達係/笹島(ささしま)…使用人のためのお手洗いに、フックを2つ作りました。左右対称の位置で。
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▼手帳係の長筬(ながおさ)、「手帳」の仕組みは出来つつ、本宅の動きが落ち着くのを待っております。
お嬢様、旦那様、「名古屋の本宅」でのお仕えを始めて、もう2ヶ月が経過をいたしました。しかしながら、
ご予告の仕組み、そしてお仕えの履歴、また何よりも大切なお給金の流れが、まだ実装していないままで、
ご不便をお掛けしております。手帳係は、おおよそ作業を終えておりますが、組み込みができていません。
また、この2ヶ月のお仕えの中で、主(あるじ)によって全く異なる品目をご用意していたり、給仕係の
判断によってボリュームを増減することも多く、一概に品目を並べたり、写真を添えることができないと
報告、相談が来ております。この件、改めてご相談をさせてください。かつての様にしたい、と考えます。
じつに2ヶ月ちかく、お給金をお手元に置いていただいている状況ございまして、この件、主によっては、
ご心配をなさっていることと存じます。しかし現時点は、これを保留させていただけることが助かります。
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「本宅の鍵」をご自身で持たれるというご選択、私たち使用人に預けておくというご判断、どちらにせよ、
お嬢様、旦那様が過去に「鍵」を失くされたり、「アクセサリ」を破損なさるような経験を存じております
私たち使用人は、それを見越して備えるべきです。それが「お仕え」のあるべき姿勢だと考える次第です。
これは「本宅の鍵」に始まったことではありません。最初の「バラ」に手書きのメッセージを添えたのも、
かつての「バウムクーヘン」に紅茶と四葉のクローバーを置いたのも、まったく同じで、私たち使用人が、
主でいらっしゃるお嬢様、旦那様のお役に立ちたいだけで、当然のことを、10年続けているだけなのです。
「いつかお困りになるかと思って、これを添えておきました。」「おなじ職人が試作しましたこのお品を、
ぜひお試しくださいませ。」「このお料理のあとに、このお菓子をぜひ。お口に合ったなら何よりです。」
つまり、お仕えなのです。驚きをもって喜ばれるための、気遣いや提案、そして時々の遊び心であります。
わたくし松原、こういう話題をするのは、本当はあまり得意ではなくて、いや、本当は、「お嬢様、旦那様、
私たちはこんなお仕えをしました!ぜひご覧くださいませ!」としたいのですが、あまり、やりすぎると、
自慢のようになりますし、なんだか恥ずかしくなります。お嬢様、旦那様が自慢なさる分には良いのですが。
ところで、執事の館・実行委員会には「本宅の鍵」を次にいつ頃、ご用意できるか、というお尋ねが複数、
寄せられております。私たちとしても、お役に立ちたい考えですが、この手のお品は、一度にお作りする
数量が、とても重要でして、もし少量でご用意しますと、お給金が倍以上になってしまう…と申されます。
したがって目安としては、ご用命から1年後にあたる、来年の1月ごろとお考えいただければ、幸いです。
ただ、その際に「2本目の鍵」は確約できかねます。実は、ことし事前にお伺いしました真鍮とシルバー、
あのご意向は、オリジナルのためではなく、レプリカを実現するかどうか、のためにお尋ねしていました。
もちろん、お給金の検討にあたって、参考にさせていただきましたが、レプリカを叶えるためには最低で
900のご用命が必要でした。次の「本宅の鍵」に「2本目の鍵」を添えるなら、ここが基準となります。
夢のない話で恐れ入ります。しかし私たちは、きわめて自然体にして、驚きをもって喜ばれたく存じます。
ぱったり、セミが鳴かなくなりました。それは夏が過ぎたせいか、暑さが過ぎたせいか、どちらでしょう。
お嬢様、旦那様、辛いほどではなくても、どこか動きづらかったり、いつも通りでない所はございませんか。
私たち使用人に、お役に立てることはございませんか。話を聞くだけでも役に立てますなら、お供します。
書きかけの原稿を手に、飛び込んだ喫茶店。氷無しのバナナミルクが汗をかく。支留比亜珈琲高杉店にて。
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
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私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜に、お便りをしてご報告を差し上げます。
こちらをご覧になってのご感想や、ご意見などは Twitter と、このメールへの返信にて承っております。
(文面は、かならず拝読いたします。ただし、お返事はお約束できかねますことだけ、お許しください。)
名古屋のどこかにお屋敷を構えて、お嬢様、旦那様にお仕えしたいと申し出てから10年が経過をしました。
そして2023年の5月から「名古屋の本宅」にて、お帰りをお待ちしております。ご予告は月に2度を予定。
これまでの流れは、過去のお便りにございますが、1,000 以上ございますので、何とぞご了承ください。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
もし「主の目録」を所有なさいますと、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが可能に。
お給金のお支払いには「金貨」もご活用いただけましたら幸いです。晴れた日の翌朝は「星のかけら」を。
https://www.butlers-house.net/product?product_id=3887