第89号:トイレのカミサマ
このお便りは、25968 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、執事の館・準備委員会の松原でございます。
そちらの天候は如何でしょうか。すでに梅雨入りしているのに降水量が伸びず、
この夏はもしかすると、猛暑で全国的に野菜の値段が高騰するかもしれませんね…。
キッシュに用いる国産のほうれん草に、大きな影響が無ければ良いのですが。
そういえば「名古屋の仮住まい」の電気使用量は、実際に開館して分かったポイントのひとつ。
おととい中部電力さんから届いたハガキによると、5月中旬から6月中旬に掛けての電気代は、
およそ10万円と少し…に落ち着いたそうです。もともと15万円で見積もられておりましたから、
今後、さらにエアコンの使用頻度が高まる夏場も、なんとか乗り越えることができそうですね。
今日もまた、幾つかの話題についてお伝え申し上げます。
・「愛知県小牧市のバウムクーヘン」の申し付けを、今晩承ります。
・「愛知県尾張旭市の紅茶」試飲パッケージの準備が整いました。
・そのほか、申し付けの品の現況についてご報告を。
・「名古屋の仮住まい」お手洗いの備品について、模索しております。
・「名古屋の仮住まい」帰宅予告を頂ける主が増えました。
大きく分けて「申し付けの品」と「名古屋の仮住まい」の現況。また話が長くなりますから、
余裕のあるときに目を通して頂ければ…とお伝えすると、そのまま放置されてしまうかもしれませんね…。
美味しいお菓子をお出ししたときのお嬢様、旦那様のように、私の報告にも食いついて頂くには、
いったいどうすればよいのか、次の休みにでも、時間を掛けて考えてみようと思います。
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前回のお手紙でお伝えしましたとおり、本日【2014年6月21日 午後9時10分】から、
名古屋コーチンの卵のみを用いた「愛知県小牧市のバウムクーヘン」の申し付けを賜ります。
・2014/07/04(金)発送分 300箱 https://www.butlers-house.net/product?product_id=191
・2014/07/11(金)発送分 300箱 https://www.butlers-house.net/product?product_id=192
・2014/07/18(金)発送分 300箱 https://www.butlers-house.net/product?product_id=193
・2014/07/25(金)発送分 300箱 https://www.butlers-house.net/product?product_id=194
今月まで申し付けを承っておりました「愛知県西尾市のバウムクーヘン」を召し上がった主からも、
『もういちど黄色いバウムクーヘンを食べたい…。』とのご要望を多数、承っております。
わたくし個人的には、西尾の抹茶を用いた緑色のバウムクーヘンが好みではございますが、
仰るとおり、「愛知県小牧市のバウムクーヘン」の完成度も充分に高いものかと存じます。
この機会にぜひ、申し付けくださいませ。
時折 Twitter で話題にしておりますが、執事の館・準備委員会は、愛知県名古屋市の養蜂場で集められる
「クロガネモチ」という花のハチミツを用いた「愛知県名古屋市のバウムクーヘン」を試作しております。
市販のハチミツによく感じる刳みは皆無に等しく、透き通るような香りを伴って喉を抜ける印象は、
調味料や隠し味として使うよりも、質の良い水飴のように何度も味わいたくなるものであります。
お嬢様、旦那様に隠れて何度もつまみ食…いえ、試食をした私が言うのですから、
これは間違いありません。むしろ、この「クロガネモチの蜜」を単体でお届けしたいくらいです。
「愛知県名古屋市のバウムクーヘン」は、現時点で4つ目の試作品に取掛かっておりますが、
風味が良すぎるせいか、小麦粉や卵との調和が取りづらく、苦心しております。
この経過については追って報告を致しましょう。
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今晩の「愛知県小牧市のバウムクーヘン」に続いて、2014年6月28日(土)21時10分からは、
「愛知県尾張旭市の紅茶」試飲パッケージの申し付けを賜ります。かねてより手配しておりました、
試験管およびコルク栓の納入にめどが立ったとのこと。大変長らくお待たせを致しました。
フランスから取り寄せる「幸せの甘い鳥」は今回、東京新宿の百貨店を経由して、名古屋に運びます。
ただ前回、黒い本のかたちをした箱に収めた6種類の茶葉のうち「キャンディ」は、
「名古屋の仮住まい」に常備する分を除いて、ほぼ全て使い切ってしまいましたので、
今回の申し付けではまた新たに、別の茶葉をスリランカから取り寄せる所存であります。
実は6,000本という試験管の大量発注によって、すこし仕入れの原価が下がる見通しと、
包装工程の見直しと工夫をもとに、人件費が抑えられる可能性があるということです。
賃金はそのままに、すこし珍しい茶葉をお届けできるかもしれません。
来週までに具体的な内容をお伝え出来るか、まだ定かではありませんが、ご期待くださいませ。
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上記2点のほか、現在「申し付けの品」として準備を進めているものについて、報告を致します。
まず、「愛知県碧南市のソーセージ」セットは、肉汁の滴る「愛知県碧南市のフランクフルト」を、
新たにお作りして、おおよそ完成に近付いております。これまでは、どちらかと言えば上品で
優しい味の仕上がりだったお品のなかに、すこし個性の強い一品が加わったことで、
過去のセットとは異なる楽しみ方ができるのではないかと存じます。
また「愛知県碧南市のポークジャーキー」は、白だし、白ワイン、白醤油など様々な調味料を用いて、
豚さんの美味しさをもっと引き出し、もっと長持ちさせるレシピ作りに取組んでおります。
このなかで最も相性が良かったのは、三河地方で製造される「白醤油」。その名の通り、
やや黄色みを帯びた、透き通る醤油がお肉の旨味を倍増させることが分かりました。
お酒のつまみとしては勿論、単品でお召しになっても、充分ご満足頂けるのではないかと存じます。
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さらに「愛知県名古屋市の豚チャーシュー」は、この度「飛騨けんとん・美濃けんとん」という、
品種を用いることになり、名称を「岐阜県美濃加茂市の豚チャーシュー」と改めることになりました。
実際には岐阜県内の各地区町村で育てられている豚さんの品種ですが、この開発に取組まれた
岐阜県畜産試験所、養豚研究部のある美濃加茂(みのかも)市の名前を拝借しております。
世間一般でチャーシューといえば、脂身のほとんど無い肩ロースのものを指すことがほとんど。
このたび私どもは、脂身の多いバラ肉を用いたもの…脂身と聞いて眉を顰められるかもしれませんが、
脂身にこそ旨味でございます。あらかじめ不要な脂身は削いでおきますが、必要最低限の厚みは残して
時間を掛けて火を入れるものでございます。こうして出来上がるチャーシューの事を考えると、
白いご飯が欲しくなってしまいますね…。申し訳ございません。今のは、私の独り言でございます。
https://twitter.com/butlers_house/status/479964640110055424
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また「愛知県稲沢市の生姜シロップ」は、「辛いもの」「甘いもの」の試作を継続中であります。
これと並行して、わたくし松原が個人的に乾燥させた生姜ブロックを粉砕して、お風呂の湯に投入、
入浴剤として試してみたところ、期待以上の発汗作用にわたくし自身が驚く結果となりました。
ふだん、あまり湯船に浸からないこともあるかもしれませんが、翌朝目覚めたときの身体の軽さ、
お肌…とくに頬のぶぶんの質感の変化を感じたのは、もしかすると、生姜湯の効果かもしれません。
これをなんとかして申し付けの際、黒箱のなかに忍ばせられないかと模索しております。
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このほか、「愛知県名古屋市のういろう」については、打診しております老舗の和菓子屋さんが、
やや消極的な姿勢…これは決して、執事の館・準備委員会に対する先入観によるものではなく、
単純に「自分達の目の届くところで商売をしたい」というお考えに起因するものです。
しかしこれで諦めるわけには参りません…あのぷるぷるして、サラッと喉に消えるういろうを、
お嬢様、旦那様にもお召し上がり頂かなければ…私たちの使命といっても過言ではありません。
現時点では間接的に交渉を進めている状況にございますゆえ、改めて執事の館・準備委員会として、
正式にコンタクトを取り、申し付けの品としてお力添えを頂けるよう、粘り強く交渉を致します。
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話は変わりまして「名古屋の仮住まい」は、日々の給仕の傍ら、少しずつ手が加わっております。
分かりやすいところで申しますと、勝手口とドアマンの待機所に設けられた窓に鉄格子が入ったり、
「白の部屋」の給仕においては、毎週のように新しい品目が追加されております。
もちろん開館時からお作りしておりました焼菓子についても、細かな調整が加えられて、
フィナンシェは焼成温度を途中で変化させ、膨らみ加減を調整したり、タルトの生地は日進月歩。
後ろ側では、給湯室や配膳室のレイアウト変更や備品の追加によって、給仕の効率は開館時と比べ
2〜3割ほど向上しているとの報告が上がっております。
これ以外に、給仕係や介添係が苦労しておりますのは、お手洗いの備品とメンテナンスの方法です。
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以前から、お手洗いの設えについてお褒めの言葉が多く寄せられ使用人一同、恐縮しておりますが、
これでもまだ不十分なところが…たとえばトイレットペーパーの紙質は改善の余地があり、
座面のクリーニングに用いる使い捨ての布巾は配置されておりませんでした。
いずれも実際にご帰宅を頂いたお嬢様、旦那様からご指摘を賜り次第、執事の館・準備委員会にて
アイテムの比較検討を行なったうえで配置する流れとなっております。これはお手洗いに限らず、
全てのお部屋、設備についても同様のこと。(急を要するものは暫定的な対応を行なっております。)
では、トイレットペーパーの質感を上げましょう。ふかふかして肌触りの良いものにしましょう。
そうしますと、必然的に1ロール当たりの長さは減り、交換する頻度が高くなります。
でしたら、個室に予備のトイレットペーパーを置いておけば…となりますが、でしたら何の為に、
女性の使用人を「名古屋の仮住まい」に置いているのか、という話になってしまうのです…。
いっぽうで、座面のクリーニングに用いる使い捨ての布巾をお求めになる主もおられます。
これまでは、どなたかがお手洗いを使われたあと、すぐに介添係がメンテナンスに取掛かり、
備品のチェック、設備をクリーニングしておりましたが、そういう問題では、ございませんね…。
慌てて最寄りのスギ薬局さんに走り、クリーナーを買い求め、個室に設置したところ
せっかくの、お手洗いの雰囲気に合わない…と、お叱りを頂いてしまったり。
お手洗いは、暗中模索にございます。
トイレのカミサマに尋ねても、答えは返って参りません。
なるべく多くのお嬢様、旦那様に気持ちよくお過ごし頂くために、
現時点である方法をもって、使い捨ての布巾を設置するに至っております。
実際にお使い頂く機会があれば、ぜひご感想をお聞かせくださいませ。
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本日より、執事の館・準備委員会は、帰宅予告を頂ける主の条件を【2013年5月15日】までに
「主の手帳(メールマガジン)」記帳を頂いた【10,015名】のお嬢様、旦那様に拡大致しました。
https://www.butlers-house.net/reservation
今週末は既に予告を満了。ご帰宅いただける主の母数が増したことによって、予定表が埋まるペースも、
次第に早くなっているようであります。お待たせをしてしまっている主には、誠に申し訳ありません。
「緑の部屋」の照明が備わり次第、ご帰宅いただける人数も増やすなど、出来る限りの対応を…。
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本日も長い報告となってしまい、申し訳ございません…。
ここから先は余談ではありますが、私の古い友人に、金融を生業とする者がおりまして、
先日会ったとき、お手洗いの件をそれとなく話題にしてみたところ、表情が一変しました。
彼曰く、融資をするかしないかの判断材料のひとつに「お手洗いの清潔感」があるのだそうです。
いくら繁盛していても、テレビで取り上げられても、お手洗いの質が悪ければ断ることもあるとか。
飲食店に限らず、オフィスや工場などでも、それとなくお手洗いをお借りして、確かめる。
結局のところ、評価する人物の主観では?という問いには「いや、そこが結構大事なんだわ…」と。
お手洗いを疎かにするということは、他の些細なことも疎かにしている可能性が高い。
その些細なことの積み重ねが、結果として、上手く行ったり、上手く行かなかったりという
大きな違いに繋がるというお話、非常に為になりました。
ところでお嬢様、旦那様のお部屋にあるクローク、しばらく中を拝見しておりませんが、
もちろん整理整頓は、行き届いておりますよね…?
まさか…。
名古屋市千種区のカフェ、「クッチョロ・カフェ&キッチン」にて、大きなお犬さんを眺めながら。
このお手紙は、執事の館・準備委員会の広報係、松原がお送りしました。
執事の館・準備委員会のあゆみは「過去のお便り(バックナンバー)」から、ご覧くださいませ。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
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