第65号:ドアノブに手をかけて。
このお便りは、25554 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、お茶の時間かとは存じますが、宜しいでしょうか。
執事の館・準備委員会の松原でございます。
先週末に続いて、この週末も全国的に寒波が訪れ、愛知県にもまた積雪がございました。
さきほど名鉄特急のなかで、東北地方、北海道に大雪が降っているという知らせを見て、
大きな影響がないことを切に願っております。そちらの地域は如何でしょうか。
わたくし松原は、ちょうどバウムクーヘンの資材搬入のため愛知県小牧市と往復しましたが、
名古屋高速が全面的に通行止めになった影響で、普段の倍以上の時間を掛けて移動しておりました。
高架で、なおかつ防音壁に覆われた名古屋高速は、他の道路よりも凍結してしまうのですよね…。
その厳しい状況で、無事にバウムクーヘンを届けてくださった郵便局ほか運送業の皆さんには、
なんと感謝を申し上げればよいか…いつも、ありがとうございます。
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さて、建築係の橘によりますと「名古屋の仮住まい」はシャッターの塗装を終えて、
およそ1週間ほどの乾燥期間に入ったということであります。
https://twitter.com/butlers_house_a/status/433512798543294464
先立って内装の撤去も完了しました。建物内にあった吸音材や、建て付けの家具など、
仮住まいの運用に活かせるものは一部を残しながら、工事の下準備を着々を進めております。
https://twitter.com/butlers_house_a/status/434237019410014208
あす月曜日から、建物内に作業用の足場を組み、天井や照明器具を解体したあと、
建物の内側に「墨出し(これからつくる空間の下描き)」が行なわれます。
(同時に、図面と現況の違いをミリ単位で確認するということです。)
下書きが終わった段階で、工事のとき建物を傷つけないよう養生(保護)をして、
天井の下地を組むための最初の工事「天井アンカー打設工事」に着手します。
以上が、明日から土曜日までに取組む工程でございます。
お部屋や廊下の「床」「壁」「天井」のうち、天井の下地を最初に組み、
空間の上から下に向かって、作り込みを行なう流れになるそうです。
間もなく、新しい内装のご提案が出来るかと存じます。
以前、Twitterでご覧頂いたものよりも、優しく温かい印象にするために、
木の質感を活かしたプランになるそうです。楽しみにしてお待ちくださいませ。
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ところでお嬢様、旦那様、「主の手帳」はご活用頂いておりますでしょうか
先日報告しました「従業員の名簿」は、さらに詳細な自己紹介を随時追加しております。
http://www.butlers-house.net/payroll
主に更新があったのは下記の5名でございます。
給仕係・徳川(とくがわ) http://www.butlers-house.net/payroll/tokugawa
給仕係・久屋(ひさや) http://www.butlers-house.net/payroll/hisaya
給仕係・東別院(ひがしべついん) http://www.butlers-house.net/payroll/higashibetsuin
家事係・東山(ひがしやま) http://www.butlers-house.net/payroll/higashiyama
家事係・常磐(ときわ) http://www.butlers-house.net/payroll/tokiwa
名古屋の仮住まいにて給仕をおこなう、ほぼ全ての従業員は3月3日より合流し、
名古屋市中区の準備室において、研修に取組む予定となっております。
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また「主の手帳」は、申し付けの流れを大幅に変更しました。
これまで、
【1】お品の頁→【2】数量を決定→【3】届け先/時間帯の指定→【4】支払い→【5】完了
という流れでお嬢様、旦那様からの申し付けを承っておりましたが、
【1】お品の頁→【2】数量を決定→【3】完了→【4】支払い→【5】届け先/時間帯の指定
と、支払い方法の変更や、届け先および時間帯指定などを、のちほど伺うように致しました。
また更に、複数のお品を同時に申し付け頂いた場合も、個別にお届け先の指定が可能となりました。
予め個数を確保しておいたうえで、落ち着いてゆっくり、ご友人やご家族への贈答を承ります。
過去に申し付けを頂いた時に、お嬢様、旦那様方からご要望を頂いた内容を踏まえて、
少しずつ改良を重ねて参りました。これは、帰宅予告の流れにも反映される見込みです。
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なお、「愛知県小牧市のバウムクーヘン」は、バレンタイン・デーの繁忙期を乗り切って、
2月21日(金)発送分より、安定した生産量を確保できるようになりました。
(2月の発送分はすでに申し付けを満了しておりますので、何卒ご了承ください。)
3月の予定を工場長の黒川に尋ねたところ、下記の数量を提示されました。
2014年3月 7日(金曜日)発送分:350箱
2014年3月14日(金曜日)発送分:350箱
2014年3月21日(金曜日)発送分:350箱
2014年3月28日(金曜日)発送分:350箱
申し付けは、【2014年2月22日(土)21時15分】を予定しております。
実は先月の打ち合わせでは、1週間あたり500個という計画をしておりましたが、
連日の厳しい寒さの影響か、コーチンの鶏さんが卵を産みにくくなっているそうです。
申し付けの直前まで、最大限の努力を致しますが、何卒ご了承くださいませ。
生産体制だけでなく、原材料の手配も課題となりますね…。
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さらに、新たな申し付けの品として「ニュージーランドの炭酸水」をご用意しております。
https://twitter.com/butlers_house/status/434278041129201664
これは今までの、地元の素材を活かしたお品とは異なり、純粋に「名古屋の仮住まい」にて、
お嬢様、旦那様にご賞味頂く予定品の試飲、試食とお考えくださいませ。
日本の炭酸水や、ペリエやサンペレグリノのような海外の有名なブランドを採用しない理由は、
極めてシンプルです。「ニュージーランドの炭酸水」は世界で唯一、超軟水の炭酸水だからです。
(そもそも、天然の炭酸水は、硬水でしか採取ができないそうですね…。)
先に挙げたブランドをはじめ、現在市販されている炭酸水のほとんどが硬水。
さらに、汲み上げのとき、水が空気に触れてしまうために熱処理が必須となります。
そこで水源から空気に触れることなく、直接採取したお水に炭酸を封入するという、
一般の炭酸水とは異なる生産工程を経ているとか…ああ、お話が長いですね。ごめんなさい。
飲んでみたらどうなのか、という点ですが、炭酸水としては非常に丸く、
人によっては甘みを感じてしまうこともあるようです。(私もその一人でした。)
硬度が低い、すなわちミネラル分が少ないことから、野菜のジュースなどとも相性がよく、
ぜひとも「名古屋の仮住まい」に採用したいと思っております。
近々、申し付けの品としてご紹介致しますので、もうすこしお時間くださいませ。
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ここで改めて、「主の手帳」と帰宅の予告についてお伝えしたいと思います。
いまお嬢様、旦那様は「主の手帳」をお持ちでいらっしゃいまして、
この春に開館する「名古屋の仮住まい」の帰宅を予告する権利をお持ちであります。
ご友人、ご兄弟など、「主の手帳」を持たない方をお連れする場合、
その旨を予告時にお知らせ頂ければ、お迎えの準備をしてお待ち致します。
このために発行されるゲストのための手帳は、あくまでも「仮の手帳」となり、
自ら主体となって予約を取得するには、改めて手帳の取得が必要となります。
…分かりにくいですね。
▼主の手帳をお持ちの方(お嬢様、旦那様)
手帳(マイページ)… ○お使い頂けます。
従業員の名簿 … ○ご覧いただけます
過去のお手紙 … ○ご覧いただけます
帰宅の予告 … ○承ります。
お品の申し付け … ○承ります。
修理サービス … ○承ります。
▼仮の手帳をお持ちの方
手帳(マイページ)… ○お使い頂けます。
従業員の名簿 … ○ご覧いただけます
過去のお手紙 … ○ご覧いただけます
帰宅の予告 … ×お承けしかねます。(ただし、招待された場合はご帰宅を頂けます。)
お品の申し付け … ○承ります。
修理サービス … ○承ります。
▼主の手帳をお持ちでない方
手帳(マイページ)… ×お使いいただけません
従業員の名簿 … ×ご覧いただけません
過去のお手紙 … ×ご覧いただけません
帰宅の予告 … ×お承けしかねます。
お品の申し付け … ×お承けしかねます。
修理サービス … ×お承けしかねます。
昨年末に導入した「主の手帳(正式版)」は既に26,000を超えるご記帳があり、
開館して暫くは帰宅したくても出来ない、という状況も想像されます。
いっぽう私たち、執事の館・準備委員会としては、お屋敷(仮住まい)の経緯を見守り、
ご理解を下さった主にお仕えしたいと考えております。
今後、仮の手帳の制限はつど見直され、場合によっては予告なく変更することもございます。
また「主の手帳」の新規申し込みは、開館前後の時期に、金額の見直しも検討されています。
これらについては何卒ご了承ください。
もちろん既に主の手帳をお持ちのお嬢様、旦那様におかれましては、
気にすることなくご帰宅、申し付けを頂けますと幸いです。
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そういえば橘のアトリエに、お嬢様、旦那様にお勧めしたい書籍と思われるリストがありましたので、
この手紙に添えておきましょう。彼には内緒にしておいてくださいね…。
その12
『秘密』文庫本 452ページ 東野 圭吾(著)[文藝春秋]
読書初心者向けです。事故で母親の人格が娘の体に移ってしまうというSFもの。
その後の父娘(実は夫婦)の暮らしを描くことで人間の心を描き出しています。
使い古された設定であることがかえって著者の人間の内面を描く能力の高さを感じさせてくれます。
東野圭吾さん、すごいですね。テレビドラマ化も映画化もされたようですが、
そちらは観ておりません。小説はとてもよいです。
その13
『桐島、部活やめるってよ』文庫本 256ページ 朝井 リョウ(著)[集英社]
はじめは読書初心者向けにご紹介しようと思っていたのですが、Amazonでの評価が低く、
かつ評価が割れているのをみると、文学に親しんでいない方、もしくは
登場人物に世代が近すぎる方には理解しにくい作品なのかも知れません。
私は一昨年読みましたが、一昨年一年間に読んだ小説の中で一番よい作品だと思いました。
岐阜県の方言が新鮮な、とある高校のとある短い期間の日常を
複数の登場人物の主観を通して描いた物語です。胸が苦しくなるような、
若くてくだらないかけがえのない日常。素晴らしい小説です。
その14
『犯罪は「この場所」で起こる』新書 249ページ 小宮 信夫(著)[光文社]
凶悪な犯罪では、とかく犯行の動機や犯人の生い立ちを解明しようとするむきがあります。
そうした動機を解明する手法にたして防犯効果があるのか、という疑問を投げかける一冊です。
犯行に動機があっても、犯行の機会(チャンス=場所と時間)が無ければ犯罪は起こりえない。
動機は様々なかたちで発生してしまうのだから、動機を排除することよりも
機会を与えないことの方が有効で、しかも取り組みやすいのではないか、という提言です。
まさに目から鱗、とくに子をもつ親にとっては読むに値する一冊です。
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最後に、当日の報告となり誠に申し訳ありません。
本日から19日(水曜日)まで、準備委員会の一部メンバーは視察と研修のため、
執事の館・準備委員会のある名古屋を離れて、香港に行って参ります。
とはいえ、私と橘は、ホテルで開館準備に勤しむのでしょうけれど…。
東海エリアの空の玄関、中部国際空港の国際線待合いスペースより。
このメールは、執事の館・準備委員会よりお送り致しました。
準備委員会のあゆみは「過去のお便り(バックナンバー)」から、ご覧くださいませ。
http://www.butlers-house.net/blog/entries
メールアドレスやお名前の書き換え、退会手続きなどは、下記URLから承ります。
https://www.butlers-house.net/member_login
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