第63号:セレンディピティ。
このお便りは、25349 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、2月を迎えたきょうの愛知県は、ときおり風が吹くものの、
日射しは優しく温かく、しばらく先に訪れるであろう春の匂いがしておりました。
そちらの天気はどうでしょう。太陽は出ておりましたか。
執事の館・準備委員会の松原(まつばら)でございます。
長らくお待たせしております「名古屋の仮住まい」は、あさって2月3日(月)より
内装の撤去工事に取掛かり、それが終わり次第、外装(主にシャッター)の塗り直しを行ないます。
巻き取り式のシャッターは昇降のたび塗装面に力が加わりますから、剥がれにくい塗料を用いて、
1週間ほど安静にして、塗膜が安定するのを待つということであります。
この工程が終われば次々に資材が運び込まれて、仮住まいの構造が明らかになってくるでしょう。
わたくし松原、建築係の橘(たちばな)、ともに他の案件に対応しながらではございますが、
つど進捗を報告するように努めます。もうしばらくご辛抱くださいますよう、お願い致します。
工事の段取りが明らかになると同時に、従業員の採用と教育についても動きが出て参りました。
一部の従業員は、関東や九州から愛知県に越してきて、まず自身の生活環境の再構築に取組んだり、
すでに部分的なサービスの定義に取組んでいる者もおります。
また「名古屋の仮住まい」で提供する焼菓子については、調達係の守山(もりやま)が試作を担当。
あとから「飲食店での給仕経験が無い」と聞いて我が耳を疑うほどに、美味しいスコーンや、
フィナンシェを焼いておりました。ええ、私も試食を何度か。あくまでも、試食として…。はい。
https://twitter.com/bh_moriyama/status/428992376481136640
https://twitter.com/bh_moriyama/status/428994512153620480
加えて男性従業員(執事・フットマン)の服装も、ほぼコーディネートを確定しております。
まず、シャツは形状記憶の白い生地で作成しましょう。質感はやや劣りますが、耐久性を優先します。
襟はフットマン用と、執事用とでデザインを変えて、ボタンは外から見えない体裁とします。
https://twitter.com/butlers_house/status/429188910627831809
男性従業員の役職ごと用意する3種類の装いは、共通して蝶ネクタイを着用致します。
下記URLにございます白い生地の、小振りな非対称形状で作成することになりました。
年齢層の高い従業員はベルベットの素材で、若い従業員はサテンの素材で…。
https://twitter.com/butlers_house/status/429190042435604480
https://twitter.com/butlers_house/status/429191068660146177
https://twitter.com/butlers_house/status/429193422050570241
たった1週間の経過報告ですが、まだ半分もできておりません…。
続けても宜しいでしょうか?
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話は変わりますがお嬢様、旦那様、ご帰宅では、名古屋駅を通られますでしょうか?
かねてより話題にしております通り、執事の館・準備委員会は送迎用の車両を手配しております。
車種は LEXUS の LS460 F40 型、 version U / I Package という仕様と伺っております。
ムーンルーフ以外、ほぼ全てオプションが装備されているとか…。 http://bit.ly/LkdVgO
1月の上旬に取組んだ内装の補修作業( http://togetter.com/li/612883 )の結果、
新車とほぼ変わらないコンディションを取り戻しましたが、さらにボディの磨き作業と、
コーティングを行いましたことを報告致します。
https://twitter.com/butlers_house/status/427731391988502529
https://twitter.com/butlers_house/status/427733882067107840
https://twitter.com/butlers_house/status/427734842592067584
普通なら、メンテナンスはここまでやれば充分かもしれませんが、執事の館・準備委員会としては、
まだ何とか改善したいポイントが残っておりました。それが「乗り降りのしやすさ」でございます。
近年の高級車は、衝突時の安全性を確保するため、外観のデザインを柔軟にするため、そして、
防音や防振、快適な空間のため…様々な背景からドア部分の厚みが増しております。
その結果、座席がより車両の内側に配置されるようになって参りました。
送迎を想定した試運転を行なったところ、乗降の際に不便を強いることが分かりましたので、
車両そのものを改造して、標準時から最大で8cmほど車体を沈ませるように致しました。
https://twitter.com/butlers_house/status/429511337828302848
https://twitter.com/butlers_house/status/429512537906761729
これで、お嬢様、旦那様の乗り降りが少しでも改善されれば幸いに存じます。
なお運行については、名古屋市内に本社を置くタクシー会社に委託する方針で調整しております。
道路運送法に則って正当な送迎サービスとするため、そして、あってはならないことですが、
万が一の事態における責任を明確にするため…とお考え頂ければ幸いに存じます。
「名古屋の仮住まい」の開館と同時に実現するか、そのあたり定かではありませんが、
まず最初の段階は、「名古屋駅〜名古屋の仮住まい」の往復に専念し、
なおかつ土曜日、日曜日、可能であれば祝日のみの運行とさせてください。
送迎車両の LS460 は、いまのところ1台しか存在せず、最大で4名の乗車となります。
運行スケジュールの都合上、必ずしも全ての主にご利用頂ける訳ではないことについても、
予めご了承くださいますようお願い致します。
運賃についても、早く結論を出さねばなりませんね…。
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お覚えでいらっしゃいますでしょうか?昨年11月に試作を完了した「執事の手帳」は、
内部に Apple 社の iPad mini を内蔵した、書籍型のケースとなっておりました。
2ヶ月半が経過して久しぶりに開いたところ、どうやら空気中の水分を吸収し、
蒸散を繰り返したようで、表面がシワシワになっておりました…。
https://twitter.com/butlers_house/status/427746107758624768
画像の公開は控えますが、iPad mini を出し入れする部分の劣化も目立っております。
閉じたままの状況でこれだけ傷むということは、まいにち何十回、何百回と開閉を繰り返せば、
よりいっそう劣化が進むであろうことが想像できます。とはいえ、質感は落としたくありません。
そこで、名古屋市内の iPad 専門店に相談したところ、本革を用いたケースを紹介されました。
偶然にも「お迎えの車」とおなじ濃い赤色で、使い勝手も申し分なさそうです。
https://twitter.com/butlers_house/status/427747023274536961
https://twitter.com/butlers_house/status/427747567644835840
雰囲気や演出を優先して、書籍型のケースを使うことも正解かとは存じますが、
従業員の疲労を軽減し給仕に専念するという観点からも、こちらの製品を採用したいと考えます。
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つづいて、申し付け品の準備状況を報告致します。
「愛知県小牧市のバウムクーヘン」は昨日、1月分の発送をすべて完了致しました。
2月の申し付けも満了しておりますが、実は申し付けの数量がクローバーの生産ペースを上回り、
2月14日以降の「愛知県小牧市のバウムクーヘン」に添付が出来なくなる恐れが出ております。
新たに仕入れ先を開拓するか、あるいは他のアイテムで代用するか…ひきつづき模索いたします。
それから、工場長の黒川(くろかわ)より、緑色のバウムクーヘンの画像が送られてきましたね。
これはもしや、愛知県西尾市の抹茶を使ったバウムクーヘンでしょうか。
https://twitter.com/butlers_house/status/429497380954583040
続報が入り次第、お伝え致します。
「愛知県名古屋市のやわらかいプリン」および「愛知県名古屋市のかたいプリン」は、
器として選んだ素焼きの美濃焼が、プリンの水分を焼成中に吸い込んでしまうことで、
品質を安定できておりません。これを受けて準備委員会は、常滑焼の器を手配して、
さらなる試作に取掛かっております。
「愛知県碧南市の生ソーセージ」は、工房が年始の繁忙期を終えたことで、大きく動きだしました。
職人から提案された構成には、なんと豚肉ではなく牛肉を使ったお品も含まれております。
(1)愛知県安城市の牛赤身を使ったハム。(霜降り肉も試作しております。)
(2)愛知県安城市の牛肉入りビアシンケン。(極太ソーセージの輪切り。)
(3)粗塩をあらかじめスモークして、混ぜ込んだ生ソーセージ。
(4)ポルチーニ茸の粗挽きソーセージ。
https://twitter.com/butlers_house/status/428075513320448000
すでに試作に取掛かっております上記4点は、来週にも完成し、試食できる見通しであります。
生産量は、素材の調達と工程の都合もあって【週あたり100箱】が限度だそうです。
早ければ【2月中旬に申し付け】を頂き、3月初旬からのお届けを予定しております。
「愛知県名古屋市のお饅頭」「愛知県名古屋市のういろう」は、年明け以降、
節分やひな祭りなどの季節を迎えて、なかなか進捗が見せられないとのことです…。
「愛知県名古屋市の豚チャーシュー」については、名古屋市内の食肉卸業者さんから直接、
愛知の「知多三元豚」、岐阜の「美濃ケントン」そして「美濃ヘルシーポーク」を入荷。
https://twitter.com/butlers_house/status/425604286295179264
これを職人に預けたところ、試作品が上がって参りました。
https://twitter.com/butlers_house/status/426666033361858560
一般的な豚肉よりも脂身が多く、チャーシューにするには削る部分が多くございますが、
そのぶん柔らかく、旨味を感じるお品に。おそらく「知多三元豚」を選ぶことになるかと…。
「愛知県名古屋市の鶏チャーシュー」は、お届け用の「黒箱」が完成しました。
https://twitter.com/butlers_house/status/428116429510959104
https://twitter.com/butlers_house/status/428117675273768960
https://twitter.com/butlers_house/status/428118418437332992
フタを裏返し、本体をそのまま置いてみると、ディスプレイしやすくなっております。
いや、その、手羽先を綺麗に飾る必要はございませんけれども、
センスの良いお嬢様のことですから、何らかのかたちで再利用なさるかと思いまして…。
「愛知県小牧市の猫箱」および、水面下で設計を進める「岐阜県高山市の猫柱」については、
大きな進展がありません。わたくし個人的には猫柱を見てみたいのですが…。
そして「愛知県尾張旭市の紅茶(試飲用)」については、黒箱の仕様を確定しましたので、
本日8種類の茶葉のテイスティングを行います。
あと、後日詳しくご紹介を致しますが、「名古屋の仮住まい」に常備する予定となっている、
「ニュージーランドの炭酸水」の試飲を、お嬢様、旦那様にお願いできればと思います。
これでジュースを割って頂くと、雑味がなくてほんとうに美味しいのです。
よろしければ、いまお作りしましょうか?
たしか、厨房の冷蔵庫にグレープとアップルのジュースがありましたね…。
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今日は本当に長くなってしまい、申し訳ありません。これでおしまいです。
ところで、見出しに入れた「セレンディピティ」という言葉は、ご存知でいらっしゃいますか?
セレンディピティ(英: serendipity)は、何かを探しているときに、探しているものとは別の
価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉である。何かを発見したという「現象」ではなく、
何かを発見する「能力」を指す。平たく言えば、ふとした偶然をきっかけにひらめきを得て、
幸運をつかみ取る能力のことである。(Wikipediaより引用 http://j.mp/LkuKIp )
私ひとりの個人的な考えで恐縮ですが、執事の館・準備委員会の活動は、
各メンバーの「セレンディピティ」が発揮されているのではないかと、考えております。
申し付けのお品を用意する過程で、期せずして「名古屋の仮住まい」にとって良いことを見つけて、
順次、反映されることもありますし、その逆もまた然りでございます。
実は「名古屋の仮住まい」と並行して取組む「申し付け」の成果が、
ご帰宅予約の流れに大きな影響しているのですが、この辺りは後日、お伝えしましょう。
先週も良く頑張られておりましたから、今日は早めにお休みくださいませ。
ああ、伝え忘れが1点ございました。
お給金の後払いについては、クレジットカード会社も問題ないそうです。
名古屋市東区にあるドッグカフェ「PETRA AOI」にて。
このメールは、執事の館・準備委員会よりお送り致しました。
準備委員会のあゆみは「過去のお便り(バックナンバー)」から、ご覧くださいませ。
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