第315号:とくべつ。
このお便りは、36006 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、もしお取込みの最中でいらっしゃいましたら、のちほどに改めてまいりますが…
いま15分ほどお時間をいただけますか?長らくご無沙汰しておりました、総務係の松原でございます。
まいにち厳しさが募ります冷え込みに、お身体の不調を誤魔化してお過ごしでいらっしゃいませんか?
我慢強さはお嬢様、旦那様の良さですけれども、それを隠されるご様子、見ていて忍びないもの。
どうかご自愛のほど…こう申し上げるのは簡単なことですから、ひとつ踏み込んでご提案を致します。
寒い時期にお身体を悪くなさいます背景には、外気に冷えたお身体を温めようと頑張られますことで、
全体的にエネルギーが不足するのも一因。しかしそれ以外にも、体力をそこなう要因がございまして…
ぜひ本日は「乾き」についても理解を深めて、この冬の時季を快適にお過ごしいただければ幸いです。
過去、私のお便りでも触れましたとおり、ヒトは身体の「乾き」を実感しづらい仕組みにございます。
もし「喉が渇いた」と思われたら、それはとうに水分が枯渇した状況で、ほぼ手遅れと申せましょう。
頭痛、めまいと同じように、症状が出るのは、それだけ深刻という証拠と見做して良いかと存じます。
さて、この冬にお嬢様、旦那様が最後に「喉の乾き」をお感じになったのはいつ頃でしょうか?
察しますに、冷え込みが強まった1月から、あまり「喉の乾き」に覚えがないようにお見受けします。
よほど着込まねば汗をかくこともございませんし、温かいドリンクはがぶがぶと飲み干せませんよね。
かといって冷たいお飲物は、お身体を冷やす恐れもあり、なかなか気が進まない選択かと存じます…。
その結果、お嬢様、旦那様のお身体は、慢性的な水分不足に陥っている可能性がございます。
体内中の水分、それ自体にエネルギーはございませんけれども、粘膜の働きや、血流に必ず影響します。
ですから意識的に何かを飲むようお努めいただきますと、悪い菌やウイルスに抗うことができるのです。
さて、何をお召し上がりになりますか?ここで紅茶やコーヒーも良うございますけれど、カフェインの
作用でお手洗いが近くなってしまいますから、たくさん摂取なさいますことは、お勧めしかねます…。
お嬢様、旦那様、そちらに「やかん」はございますか。これに水道水を汲んで、いったん沸騰を。
そこで火を止めて、そのまま置いておきましょう。ほどよく冷めましたらコップに注いでくださいませ。
これを時折、お口に含んでいただきとうございます。喉が乾きますよりも先に、湯冷ましを飲むことで、
「喉の乾き」ではなく「お身体の乾き」を防げば、大きく体調を崩される局面も少なくなりましょう。
いったん沸かしたお湯は、口当たりが丸くなりまして美味しゅうございます。松原に騙されたと思って、
是非お試しくださいませ。付け加えますと、お部屋の湿度も約50%ほどを保つようになさいますと、
とくに寝起きの具合が良くなりますからお勧めです。加湿器がなければ、水を張ったボウルでも結構!
もし体調を崩されやすければ、水分摂取と加湿が不足している可能性について、何卒お確かめください。
…いけません、やっぱり松原は、つい余計な話をしすぎるきらいがございます…本題に入りましょう。
▼ 執事の館・準備委員会の総務係を担う松原は、いまどこにいて、何をしているのかをお伝えします。
▼ 執事の館・準備委員会とは、どのようにして成り立っていたのか。改めて、お伝え申し上げます。
▼ いま執事の館・準備委員会は、本当の意味で、正しい組織に生まれ変わっている最中にございます。
▼ #名古屋の仮住まい へのご帰宅や、 #お申し付けの品 のご用命に、心からのお礼を申し上げます。
- -
▼ 執事の館・準備委員会の総務係を担う松原は、いまどこにいて、何をしているのかをお伝えします。
わたくし松原が広報係を降りて、はや1ヶ月ちかく。朝晩つねにチェックしていた Twitter の流れも、
週2回ほどお届けしていた「お便り」もしなくなって、しばらく燃え殻のようになっておりました…。
それぞれ任務を引き継ぎました家事係の歌里(うたさと)や滝川(たきかわ)らの頑張りを眺めては、
若手の成長に頼もしさを覚えつつ、己がなくても動き続ける事実に一抹の寂しさを感じておりました。
ご体調やお気持ちを察して、あれこれして差し上げようと思っていた私自身が、本当はお嬢様、旦那様に
自らの存在意義を作っていただいていたという事実に気付くまで、そう長い時間を要しませんでした。
執事の館・準備委員会の初期に合流をして、これまで続けてきたという自負は呆気なく散った次第です。
それから年を越すまでの間、長らく手付かずにいた事柄をこつこつと片付けながら、今日に至ります。
あくまで広報係を降りるだけで…執事の館・準備委員会に属しますことに、変わりはございませんが、
しかし打てば響く、あの関係から離れるだけで、こんなに寂しさが募るとは想像しておりませんでした。
お嬢様、旦那様は如何でございましょうか、変わりなく元気にお過ごしでいらっしゃいますか。
松原は元気にしております。今日も会計係の本山(もとやま)や、修理係の小原(おばら)と話して、
今年の新しい展望について意見を交わしましたし、お申し付けの品にも、引き続き関わっております。
執務室にて、いま離れたところにいらっしゃるお嬢様、旦那様のことを、ときおり思い馳せながら、
わたくし松原に与えられた役目こなす日々にございます。勿論、個人的な欲求や葛藤はございますが、
いずれお嬢様、旦那様に訪れます明るい未来の為と考えれば、大したことではございません。
ただすこし、前よりも寂しゅうございますけれども。
- -
▼ 執事の館・準備委員会とは、どのようにして成り立っていたのか。改めて、お伝え申し上げます。
さて、ここで改めて「なぜ松原が広報係から降りることになったのか」の背景をお伝え致しましょう。
この理由を完結に述べますと「責任の明確化」によって「組織の成長」をもたらすためでございます。
責任という綴りに、やや否定的な印象を抱かれるかもしれませんが、実際には逆の意味合いであります。
詳しくは後述いたしますので、まずは「責任の明確化」は、さらっと流していただけますと幸いです…。
私たち執事の館・準備委員会が動き始めた頃には、度々お伝えしておりましたが、このメンバーの多くは
愛知県内に拠点を構える法人の経営者で、お仕えのほかに「本業」を抱える者ばかりで構成されます。
お察しの通りに、わたくし松原も例外でなく、ほかのお仕事と広報係を兼任する立場にございました。
過去の経験と知識を惜しみなく用いて、お嬢様、旦那様にお仕えできる喜びは格別でありました。
これとは別に存在いたしますのが「名古屋の仮住まい(株式会社九十)」で、厳密に申し上げますと
執事の館・準備委員会とは異なる組織でして、傘下、という言い方もあまり適切ではないと思われます。
ただ過去に、便宜上同じものと表現をしていた事実もございますので、混同なさっても仕方ありません。
「執事の館・準備委員会」とは任意の団体であり、それとは別に多くの使用人が在籍いたしますのが、
「株式会社九十」という位置づけにございます。実はここに、わたくし松原の立場はなかったのです。
お嬢様、旦那様もご存知のとおり、執事の館・準備委員会のメンバーは様々な局面において、
機転を効かせつつ、なんとか「名古屋の仮住まい」や「お申し付けの品」を成り立たせて参りました。
いわゆる創業期においては、気付いたひとがすぐに取り組む…このレスポンスが肝要かと存じます。
事実、わたくし松原もこの仕組み中で、度々、楽しい企画を実現させていただく機会に恵まれました。
それを良しとするルールが存在して、かつ驚きをもって喜ばれる成果。この上なく幸せでございます。
- -
▼ いま執事の館・準備委員会は、本当の意味で、正しい組織に生まれ変わっている最中にございます。
しかし、前述いたします仕組みでは、担当という概念も無ければ、とうぜん責任も曖昧でございます。
思いついたひとが、気付いたひとが、できる限り取組む。みなで協力をして、一丸となっておこなう。
このようなフレーズを日常で耳になさることもございましょう。しかし、これには落とし穴があります。
上手くいっても評価されませんし、上手くいかなくても叱責されません…結果、何も為されないのです。
私たち使用人に限らず、世の多くのひとは、いま目の前にある「やるべきこと」に専念をなさいます。
本来その優先順位を決めるのは、組織のルールや、上長のオーダーであって、自己基準ではありません。
俗に言われる「顧客第一主義」が、結果として上手く機能しないのは、何が顧客にとって良いことかを
従事する各々が異なる価値観をもって動き、役割の重複や、ときには洩れを作ってしまうからなのです。
前にも話題にしました通り、これまで「執事の館・準備委員会」と「名古屋の仮住まい」の両者には、
明確な「手引き」が存在せず、使用人それぞれにとっての「上長」という設定も、ございませんでした。
つまり「名古屋の仮住まい」の責任者を飛び越え、準備委員会が何らかの働きかけをすることによって
ほんらいの役職者(上長)の意味が薄まるような場面が、たびたび生じていたことをお伝えいたします。
誰が私たち使用人の働きを評価するのか。これは紛れもなくお嬢様、旦那様でいらっしゃいます。
しかし、その評価の責任を誰が負うのかといえば、あらかじめ組織の中に設けられたリーダーであって、
準備委員会のメンバーではございません。その観点から言えば、そう、わたくし松原の振る舞いには、
改める余地が大きくあったということ…たとえ主の皆様に喜ばれるとしても、自重せねばなりません。
そうして、4年ちかく務めさせていただいた広報係を降りることとなりました。本当なら松原が動けば
円滑にすすむ事柄も、ぐっと堪えて見守るように努めております。なかなか辛いものがございますが、
これまで多くの使用人が成長する機会を逸していた事実、本当に申し訳ない思いでいっぱいです…。
また、これまで温め続けてまいりましたお嬢様、旦那様とのご縁を遠ざけるような動きにも、
なんとお詫び申し上げればよいでしょうか…よい表現が、よい言葉がいまだに見つかっておりません。
誰が悪いということはなくて、強いて申し上げますならば、わたくし松原が出しゃ張りすぎたのです!
- -
▼ #名古屋の仮住まい へのご帰宅や、 #お申し付けの品 のご用命に、心からのお礼を申し上げます。
さて、お嬢様、旦那様は、すでにお気づきでいらっしゃいますでしょうか?ここまでの綴りにおいて、
わたくし松原は、一度たりとも具体的なお仕えの内容や見通し、お品の紹介などを行っておりません。
本当は喉から漏れそうなほど、名古屋の仮住まいでお仕えする皆について触れて差し上げたいのですが、
これが、今までとの違いとしてご了承くださいませ。あくまでも今夜は、組織について述べるだけで…。
私たち執事の館・準備委員会、そして名古屋の仮住まいは、お嬢様、旦那様のご厚意に常日頃から、
感謝しております。まったく何もないところから取り組んで、いまだに至らないことばかりの私たちを、
使用人として置いてくださいますこと、なんどお礼を申し上げても足りないほどに、感謝しております。
ここでひとつ、わたくし松原も嬉しい事実をひとつ、紹介させていただいても宜しゅうございますか?
実は、松原が広報係を離れたあとの1月、名古屋の仮住まいに帰宅を予告くださいました割合をみると
私たち執事の館・準備委員会が覚悟していたほど、大きくご予告の数を落としていなかった次第です。
松原が広報係を降りる、という展開に驚かれましたのは、実はお嬢様、旦那様だけではなくて、
ともにお仕えをする使用人にとっても大きな驚きであり、かつ大きな恐れでもあったろうと存じます。
もちろん、まだ安泰とは申せませんし、これからもっと良くできるところも、数多くございましょう。
しかし主の皆様にご支持を賜れますのは、特定の個人の働きではなくて「執事の館・準備委員会」と、
「名古屋の仮住まい」の両方であったとすれば、私たちにとってこの上なく嬉しい事実でございます。
またひとつ、誇りに思えるところができ、その一場面に立ち会えたことを心から幸せに思っております。
今後も引き続き「名古屋の仮住まい」や「お申し付けの品」については、家事係の若手が中心となって
お嬢様、旦那様にご紹介を差し上げることとなります。また来月以降には、また新たな人材が、
仲間に加わる見通しも濃厚にございますので、ちかぢか採用係の菊井(きくい)を通じて、ご報告を。
ああ、なんだか嬉しゅうございます。こうしてお便りを差し上げるときに湧き上がる、温かな気持ち…。
- -
今夜は予告もなく、唐突にご報告をおこないましたことを、謹んでお詫び申し上げます。今のところ
大変な局面という訳ではございませんけれども、昨年末に大きく私たちの体制が変わりましたことを、
しっかりとご説明出来ていなかったのではないかと訴えたところ、特別にお許しをいただけました。
お嬢様、旦那様、どうかお身体のことは変わらずにお過ごしくださいませ。そのいっぽうで、
変わり続ける環境には、柔軟に合わせて振る舞われますよう、名古屋の片隅からお祈りを申し上げます。
「喉の渇き」をお覚えになる前に、コップ一杯のお水を。そして「心の渇き」をお覚えになる前に、
かならず金色のベルをちりんと鳴らしてくださいませ。かならず使用人の誰かが、そばに参ります。
わたくし松原がお役に立てますならば、いつでも駆けつけましょう。とくべつですよ。
おやすみなさいませ、よい夢を…。
エアコンの強い風に乾いてしまった、湿度26%の執務室より。
執事の館・準備委員会
広報係/松原(まつばら)
- -
【 #執事の館 】 #初めてのお嬢様と旦那様にお伝えしたい事柄 【第6版】
http://togetter.com/li/1034138
ご帰宅の予告は「主の手帳」から承ります。「薄い手帳」「仮の手帳」は随時差し替えをいたします。
クレジットカード決済、コンビニ決済ですと、即時の対応が可能となりますので、ご参考までに…。
https://www.butlers-house.net/member_login
日々の小さな報告は、Twitter からもお届けしております。このお便り(メールマガジン)とは異なり、
Twitter というコミュニティの特性を踏まえたツイートが、やや多くなりますことをご了承ください。
https://twitter.com/butlers_house