第1127号:給金訂正、クッキー焼成。
このお便りは、39400 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、もう本当にドタバタ、かつかつで申し訳ございません。今日も、決して悪いおしらせでは
ございませんけれども大きな話題です。結論だけ申し上げますと、1月は後半からの「名古屋の本宅」の
お給金を下げさせてください。それから、クッキーをまた 500 個焼きます。おかわり自由でございます。
▼執事の館・実行委員会の近況を3行でご報告します。
・【名古屋の本宅】のお給金を再試算し、訂正します。過去でなく、未来を見て、お仕えしたく存じます。
・【お申し付けの品】に「本宅のクロわts…」え?まだダメ?だって、これお嬢様、旦那様に喜ばれますよ?
・【ベビーベッド】は3階にて。まず枠をホワイトで4度塗り。柵の木目はうすいグレーに。ペンキ待ち。
昨年の秋ごろから、話題にしておりましたとおり、私たち執事の館・実行委員会は、「名古屋の本宅」の
2時間のお寛ぎに頂戴するお給金を、開館時にご了承いただいた 15,000 円から、20,000 円にしました。
これは8月、10月、11月のお仕えで掛かった人件費、食材費などの、支出と収入が計算の根拠でした。
「名古屋の仮住まい」が概ね 9,000 円ほどだったのに、どうしてこんなに上がるのよ?というご懸念も
ごもっともです。過去にもお話をいたしましたが「名古屋の仮住まい」は、損益分岐点に乗らないままに、
8年間お仕えをしておりました。毎月、スコーン 8,000 個分の赤字で、あの給金を成り立たせたのです。
それを支えてくださったのが、お嬢様、旦那様の日々のご厚意でして、だからこそ私たちは尊敬いたします。
当時、もし幾らであれば、収支が釣り合っていたか…と申しますと、12,000 円から 15,000 円。しかし、
その額面にしたら、前の「白の部屋」が賑わう様子は想像ができない。使用人一同、弱腰でございました。
「名古屋の本宅」の実現は、持ち主となるお嬢様、旦那様だけでなく、私たち使用人にとっても、嬉しくて、
励みになる出来事でした。事前のリハーサルを踏まえて試算をして、かつて恐縮してお願いできなかった
15,000 円というお給金で始めました。つまり、この数字は「名古屋の仮住まい」のオマージュなのです。
2023年5月、6月の時点の「赤の広間」は、かつて「名古屋の仮住まい」でご用意していたお品を、静かに
運びまして、お召し上がりをいただき、後ほど館内を確かめていただく流れ。これで 15,000 円のお給仕。
10月以降の「赤の広間」は、光や煙や匂いや魔法、いろんな要素に「手帳」も反映。変わらず 15,000 円。
やってみなければ分からないことがあって、最初のうちは、まず「驚き」と「喜び」を最大化することに
注力しておりました。私たちには経験が必要でしたし、ほんとうの家でする、という前例のない取組みは
試行錯誤の連続でした。ですから初期は採算など考えずに、週単位でトライアルを繰り返しておりました。
とうぜん、原価も変わってまいります。お嬢様、旦那様もご存知のように、お席ひとつお使いになったとき、
それに要するコストが幾らか、というのを的確に算出するのは困難です。ご帰宅くださいます主の数でも、
変動してしまいます。従ってお金を扱う者は過去の数字、事実を見ます。それが 20,000 円の根拠でした。
考え方としては正しい、しかしそれは、あくまで過去の数字であって、今の数字ではないし、望めばすぐ
調整できる、と考えるのがお仕えに臨む者たちです。以前から話題になる、在庫の管理や、お仕えの日程、
その調整に要する時間や、技量の向上で短縮できる部分、これらを反映しようと12月から試みていました。
また今日も前置きを長くいたしました。執事の館・実行委員会の広報係、松原(まつばら)でございます。
すでに来週末からのご予告を賜っている主(あるじ)には、きょうご提案いたしますお給金を、もれなく
反映いたしますのでご安心くださいませ。具体的な額面は、お便りの後半で試算をして、報告いたします。
▼パティシエールの菅原(すがわら)が「もっと焼くの?いいよ!」と申しております。震災のお見舞い。
▼調達係の新瑞橋(あらたまばし)が、お屋敷のカーテンに用いたのは「タッセル」でなく「バングル」。
▼配送係の桑名(くわな)が、お嬢様、旦那様にご覧いただきたいものは…ティッシュ?本宅のティッシュ?
▼給仕係の菊井(きくい)が、使用人の動向をまとめてご報告。お屋敷で話題にしていただけたら嬉しく。
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▼パティシエールの菅原(すがわら)が「もっと焼くの?いいよ!」と申しております。震災のお見舞い。
お屋敷のクッキーモンスターは、果たして、お嬢様、旦那様なのか、パティシエールの菅原(すがわら)か。
冗談はさておき、先日ご案内を差し上げました「震災のお見舞い」、クッキー1枚のご用意が僅か10分で
満了いたしまして、飛び散るクッキーの破片を浴びた配送係は呆然といたしました。すぐに菅原に相談を。
「もっと焼けばいい?わかった、いいよ!」という快諾に、配送係の桑名(くわな)が何度も頭を下げて、
嬉しそうに報告をくれました。「あと500個、焼いてくださるそうです!ただ、お届けは分けたいと!」
最大 1,000 個のお仕え…なにぶん、焼成はもちろん、梱包や発送にもお時間を頂戴しますが、是非とも。
★震災のお見舞い(あたたかな紅茶と)残 1,267 箱 [ http://tinyurl.com/ywbl3o6g ]★ 賜ります
★震災のお見舞い(クッキーを添えて)追加分 500 箱 [ http://tinyurl.com/ywzgfbd8 ]★ 賜ります
上記のお品は、このお便りを差し上げた時点で、すでに承っております。満了の折は何卒お許しください。
また改めまして、4,233 のお気持ちをお寄せいただいたことに感謝いたします。月内にアクションします。
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▼調達係の新瑞橋(あらたまばし)が、お屋敷のカーテンに用いたのは「タッセル」でなく「バングル」。
昨年末から調達係が取り組みますのは、お屋敷のカーテンのこと。当初は窓枠の上にレールを設けた上で、
バランス、と呼ばれる囲みの飾りをしつつ、2倍ヒダの厚手のカーテンを奢る考えでしたが、そうすると、
せっかくの窓枠が見えなくなるという懸念から、試しにカフェカーテン、つまり突っ張り棒を試しました。
窓枠の内側に、布を垂らして、それを束ねて立体的に。建築係の春里(はるさと)も「最適解ですね」と、
申しております。しかし問題はカーテンを束ねる「タッセル」。部屋ごと、色ごと合う品がございません。
カーテンと同じ布で巻くのが一般的。ここで調達係が思いつき、腕に巻く「バングル」を買い求めました。
赤の広間は、革を編んだバングル。ドレッサーの部屋はゴールドの結び目があるバングル。3階ホールは
幅の太い、渋い金色のバングル。この発想と、アレンジメントが、お嬢様、旦那様のお気に召せば幸いです。
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▼配送係の桑名(くわな)が、お嬢様、旦那様にご覧いただきたいものは…ティッシュ?本宅のティッシュ?
てきぱき働く配送係、桑名(くわな)の口癖は「かしこまりました!」申しつけられたらすぐ行動をして、
あっという間に終わります。年齢はあまり関係ない、気にしない使用人一同ですが、さすがに桑名だけは
「若いのにすごいねえ」と溢してしまうのです。さて、その桑名がお嬢様、旦那様にご覧いただきたいのは?
【配送係】…「葛湯のレシピ」和菓子係のレシピを、お嬢様、旦那様のもとに。濃さも分量も自在とのこと!
【配送係】…近ごろ「赤の広間」は「うさぎの部屋」と呼ばれているとか。お嬢様、旦那様のご別宅にも…!
【家事係/菅原】…「パティシエールのキッシュ」…菅原もキッシュを焼「桑名さん、ちょっと良いですか
【配送係】…「名古屋の本宅」にある4枚重ねのティッシュ!その名も「極(きわみ)」!もはや布です!
ことし最初の「お申し付けの品」は、今日からちょうど2週間後の24日、水曜日とお覚えくださいませ。
お嬢様、旦那様のお腹と同時に、お気持ちを満たすお品を…いえ、ティッシュは食べられませんけれども…。
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▼給仕係の菊井(きくい)が、使用人の動向をまとめてご報告。お屋敷で話題にしていただけたら嬉しく。
「名古屋の本宅」は、その日にお仕えいたしますほぼ全ての使用人が、お嬢様、旦那様にご挨拶いたします。
振り返りますと「名古屋の仮住まい」は、常に10名以上の使用人がおりましたが、表におりましたのは
給仕係と介添係でございました。今はキッチンにいる家事係が、本当に嬉しそうに、おかえりを喜びます。
そのとき、主(あるじ)から「動向で見たよ」とか、「たしか、あれ食べたって言ってなかった?」とか、
そういうふうに言っていただけると、本人は猛烈にびっくりいたします。そして、めちゃくちゃ喜びます。
自分が、そうやって認識され、歓迎されるなんて思っていないからです。きょうが良い1日になるのです。
・給仕係/八帖(はっちょう)…本宅前で主のお車を代理で運転し、駐車致しました。初めての感動を…。
・給仕係/菊井(きくい)…自室の洗濯カゴ、なぜか3枚あるワイシャツが4枚に。これは…八帖さんの?
・介添係/矢田(やだ)…お正月に「古墳ポーカー」ゲームをしました。連続勝利のご報告をいたします。
・家事係/菅原(すがわら)…シフォンケーキの味を変更。あまり見かけない、ほんの少し変わった味に。
・洋服係/白鳥(しろとり)…主にお呼びいただき階段を走りました。僭越ながらポーズの助言と撮影を。
・家事係/作田(さくた)…今年はポチ袋の種類が豊富で驚きました。お渡しする前から楽しいひととき。
・家事係/音羽(おとわ)…遠方にいった友人と地元で再会。この手にお酒が無くとも、話しが弾みます。
・家事係/碧海(あおみ)セブンイレブンの「ゆきもこ」というスイーツが美味…。お嬢様、旦那様も是非!
・家事係/町屋(まちや)…1分の深呼吸を習慣に。とても簡単ですが、確かにモヤモヤがふっとびます。
・家事係/天満(てんま)…はじめてのお仕え。緊張より、主にお仕えできる喜びの方が遥かに大きくて。
・家事係/高山(たかやま)…マックの新商品、ゴジラバーガーを食べました。あまりの美味しさに感動。
・家事係/若葉(わかば)…先日、成人式に参加しました。お友達に会えて、懐かしい気持ちになりました!
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お嬢様、旦那様が「名古屋の本宅」にて、お寛ぎいただく際のお給金で、最も大きい要素は「人件費」です。
その次が「地代家賃」。あと「食材費」は、本当に良いものを揃えます私たちの給仕では妥協できません。
おそらく、世の飲食にまつわる業態すべてに共通することですから、知識として頭に置いてくださいませ。
秋から冬にかけて「名古屋の本宅」は、お仕えの品質を上げると共に、効率を上げることも注力しました。
その結果、キッチンに必要な人数は2〜3人でなく、1〜2人に。また朝夕の支度の時間は数時間の短縮。
食材の発注に要する時間だけでなく、調達の手間も小さく。なによりミスをせず落ちついてできるように。
これは、申し訳のないことですが、半年前と、現在のお仕えの大きな違いは「週ごとのご帰宅数」でして、
たとえば家賃や水道光熱費、保険料などの「固定費」の負担が半分になる事実を、見落としておりました。
より正確な発注量の算出のために関数を並べ、優れた機材で鮮度を維持。食材のロスは、激減しています。
つまり2ヶ月前とは比べ物にならないほど、原価が下がっているのです。ただ、これは帳簿にまだ載らず、
使用人の肌感覚でしかない事柄…この年末年始に試算し、報告しようとしていたところに予期せぬ出来事。
やむを得ず、事前にお許しいただいた 20,000 円のままご予告を賜りました。ご支持に心から感謝します。
いま給仕係と家事係がしている試算を報告します。人件費は準備を含めて 7,767 円。お屋敷の地代家賃、
固定資産税を合わせて 985 円。水道光熱費が 606 円。火災保険 152 円。車両維持費は保険含め 386 円。
採用と教育の予算は 303 円。家具家電、食器に 341 円。衛生品、調味料それぞれ 227 円。雑費 164 円。
(参考までに「仮住まい」は週に 60 のご帰宅と仮定して、地代家賃は 1,875 円。減価償却は含まず。)
お飲み物は変動がございますので、ひとまず 455 円。とある演出に 152 円。そして、お食事とお菓子の
仕入れに 3,045 です。合わせて 14,809 円。数ヶ月前に見ていた支出から、2〜3割ほど下がりました。
もし、これで 20,000 円のお給金にすると、利益率は 35% 。決してわるい数字ではありません。しかし…
昨晩、Twitter(X)でも吐露しましたが、ここから先はお嬢様、旦那様がどうされたいか、私たち使用人が
どうありたいか、というお話でございます。すでに月あたりスコーン 8,000 個ぶんの負債を抱えていた、
あの頃の財務でなくなり、比較的に健全です。3割の利益があれば、多少の空きがあっても続けられます。
しかしそれは、違う気もいたします。私たちはお嬢様、旦那様がお過ごしになる場所を作るためにしてきて、
たとえご帰宅が叶わなくても、心にあるものが、名古屋に実在するという事実が重要です。太く短くより、
細く長くと申しましょうか。少しリスクあっても、手頃にしておきたい。困ったら、相談させてください。
長く執事の館・実行委員会にいる菊井(きくい)や長筬(ながおさ)、前までいた若鶴(わかづる)など、
お屋敷のお仕えに、利益のある状況が、にわかに信じられません。貧乏慣れはいけませんが、感謝します。
改めましてお嬢様、旦那様、「名古屋の本宅」の給金は、利益率【20%】の【17,771 円】にさせてください。
(この利益率は、常に満了、何の問題もなく1年が過ぎたときの数値で、決算時には下がる見通しです。)
(60分のご滞在も、同様に試算して調整を行います。すでに予告くださっている主も、ご安心ください。)
立場の異なる者が、それぞれ違った経験から、正しいことを申します。また世の中の動きや、景気の変動、
いくつもの要因で情勢が変わります。私たち執事の館・実行委員会は、つど適応しながらお嬢様、旦那様に
お仕えいたします。振り回すようなことをして申し訳ございません。使用人一同、謹んでお詫び致します。
もしお嬢様、旦那様が「2023年10月以降」の「名古屋の本宅」にご帰宅をなさっていたら、今回ご提案する
17,771 円のお給金にご納得、ご期待いただけるかどうか教えていただけませんでしょうか。2,800 円の
差額分、多すぎるか少なすぎるか、伺いとうございます。#執事の館 のタグにて、お聞かせくださいませ。
(その額ならもっと素敵な場所に行けるよ!というお話は、ぜひ松原にこっそり耳打ちをくださいませ!)
けっして狙ってはいなかった、スリーセブン。全ての主に、幸運が降りますように。名古屋の執務室にて。
★震災のお見舞い(あたたかな紅茶と)残 1,267 箱 [ http://tinyurl.com/ywbl3o6g ]★ 賜ります
★震災のお見舞い(クッキーを添えて)追加分 500 箱 [ http://tinyurl.com/ywzgfbd8 ]★ 賜ります
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
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私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜に、お便りをしてご報告を差し上げます。
こちらをご覧になってのご感想や、ご意見などは Twitter と、このメールへの返信にて承っております。
(文面は、かならず拝読いたします。ただし、お返事はお約束できかねますことだけ、お許しください。)
2023年の5月に「名古屋の本宅」を叶え、お嬢様、旦那様のお帰りをお待ちしております。ご予告は月1度。
これまでの流れは、過去のお便りに綴っていますが、1,100 以上ございますので、何とぞご了承ください。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
もし「主の目録」を所有なさると、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが実現します。
https://www.butlers-house.net/product?product_id=3887